次期型「プリウス」は超絶進化? トヨタが「全固体電池」に全集中する訳とは

2030年には、急速充電3分で250km走行可能!?

 さらに凄いのが急速充電性能。リチウムイオン電池は温度が0度から50度くらいが適正な使用環境で、マイナス側になると性能が低くなり、高いと寿命を落とします。

 温度により特性が変わる液体を使わない全固体電池ならマイナス30度から100度に耐えるポテンシャルを持つといわれる。急速充電時に問題となる電池温度上昇に強い、ということ。

 現在リチウムイオン電池でもっとも早い急速充電はテスラが導入している250kWhタイプ。理論上、6分で25kWh(ガソリン25リッターをイメージしてもらえば解りやすい)入る。走行距離にすると125km程度です。

 全固体電池なら2倍以上の急速充電の受け入れ性能を持つ。6分で250km走れるだけの電気を貯められることになり、すでに圧倒的な性能を持つ。

 といったスペックは現在量産しようとしている全固体電池であり、2030年頃に実用化しようとしている第2世代になると第1世代のさらに2倍の性能を持つという。

 となれば電池搭載量は現行リーフの4分の1。急速充電は3分で250km走行可能になり、もはやガソリン車と完全に並ぶ。

 そのうえで価格は1kWhあたり1万円。リーフe+と同じ62kWhだと62万円で済む。

 寿命も現在のリチウムイオン電池の3倍以上といわれている。となれば、ガソリンエンジンより長寿命。

 2030年にこんな電池が実用化されたら、もはやハイブリッド車ですら勝負にならない。家庭用太陽光発電パネルとセットで運用すればカーボンフリーです。

トヨタはさまざまなEVモビリティを提案している(画像はLQ)
トヨタはさまざまなEVモビリティを提案している(画像はLQ)

 全固体電池開発にもっとも熱心なのがトヨタ。パナソニックを含め、圧倒的な特許出願数となっており、日本政府はカーボンフリー実現のため巨額の開発費用援助を決めているようだ。

 開発も順調らしく、早ければ2022年登場の次期型「プリウス」に採用するんじゃないかといわれているほど。

 全固体電池の登場でパワーユニットは大きく変わっていくと思う。

【画像】ウルトラマンにも登場!? トヨタの未来EV「LQ」が色々凄すぎる(23枚)

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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