昔の王道「5ナンバーセダン」なぜ激減? 新車は旧型カローラのみ 国内規格が重視されない訳
かつて日本の乗用車の主流だった「5ナンバーセダン」が、絶滅の危機を迎えています。なぜ、「わずか1車種のみ」という事態に陥ってしまったのでしょうか。
すでに全幅が初代「セルシオ」並の車種も存在?
1980年まで乗用車の主流だった、いわゆる「5ナンバー」のセダンが絶滅の危機を迎えている。

気がつけばトヨタ「カローラ」もホンダ「シビック」もマツダ「ファミリア(現:マツダ3)」も、欧米のライバルと戦うべくモデルチェンジの度にボディサイズを拡大させ、いまやシビックで全幅1800mm。マツダ3の全幅も1795mmと、初代「セルシオ」の1820mmを目指す勢い。
駐車場や道路事情の悪い日本では、長い間3ナンバーサイズになると使い勝手に問題が出てくるといわれており、振り返ってみればスバル「レガシィ」ですら、2003年まで販売されていた3代目モデルは5ナンバーサイズにこだわっていた。
トヨタ「クラウン」も、2013年まで5ナンバーボディをラインナップしていたほど。未だ現役のタクシー専用車はすべて5ナンバーです。
日本で愛されていた5ナンバーセダンだったが、文頭の通り絶滅寸前になってしまった。
先日トヨタ「コロナ/カリーナ」の後継にあたる「プレミオ/アリオン」のオーダーストップがディーラーに通達され(公式には2021年3月販売終了)、もっとも新しい設計だったホンダ「グレイス」も2020年7月にオーダーストップ。現在新車で購入出来るのはトヨタ「カローラアクシオ」のみ。
カローラアクシオも旧世代シャシのため、いつ消え去ってもおかしくない。
先日タイで発表された新型「シティ」(グレイスの新興国向け車名)は、日本で販売したとしたって全幅1750mm程度。カローラアクシオがオーダーストップになった時点で、5ナンバーセダンは日本市場から消えてしまうことになります。
















