2030年にはEVが安価な車に!? 純ガソリン車販売禁止でも問題ない要因とは

2030年にはガソリン車よりも電気自動車のほうがコストダウンしている?

 加えて前述の通り、リン酸鉄リチウムイオン電池は燃えたり爆発したりする危険性無く、繰り返し充電も正極にマンガンやコバルトを使った電池の2倍から3倍。しかも圧倒的に安価に作れるから素晴らしい。

 宏光miniの品質管理を「iPhone」のようにしっかりおこない、日本で100万円くらいの価格設定としたら、ガソリンスタンドが減ってきている(20分走ってガソリンを入れにいく地域も珍しくない)、過疎地域の移動手段は軽自動車と入れ替わると思う。こういったクルマが出てくると、いわゆる「ゲームチェンジ」になるでしょう。

 リン酸鉄リチウムイオン電池だけでなく既存のリチウムイオン電池の生産コストも下がってくることだろう。

 日産の電気自動車「リーフ」の電池も10年間の進化により5分の1以下までコストダウンしたと聞く(本当の数字は不明)。

 さらに生産量を増やし技術も磨くことにより一段と下がっていく。今後10年で半分以下になることは間違いない。

GM五菱「宏光mini」は大人4人が乗れるが日本の軽自動車よりもサイズが小さいめ。
GM五菱「宏光mini」は大人4人が乗れるが日本の軽自動車よりもサイズが小さいめ。

 といったことを総合して考えると、ガソリン車の販売停止となる2030年になれば、すでにハイブリッド車より電気自動車のほうがコスト的に安くなっていると予想される、といったことは自動車メーカーも想定の範囲内。

 トヨタや日産、ホンダなど水面下で準備をしています。皆さん考えているよりずっと簡単に環境自動車の時代を迎えると思う。

 もちろん生き残れないメーカーも出てくるかもしれない。前述の宏光miniのようなクルマが1年から2年後に日本発売となったら、海外との競争をしなくてよい日本市場のぬるま湯に浸っている軽自動車の多くは、対応出来ず負けるかもしれません。

【画像】日本導入だと軽ワゴンがヤバい! 安い・小さい「宏光mini」を見る!(14枚)

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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コメント

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14件のコメント

  1. 安価なバッテリーと充電設備さえ整えば安価な車として普及すると思う。
    部品点数は現行車と比べ物にならない位減ると思う。でも安全装置の増加で解らないか。

  2. 日本でもこのようなコンセプトのEVを発売してくれないかなあ。トヨタが年内に出すとアナウンスされていたが、一向に出てくる気配がないんだけど。もう、師走だからねえ。

  3. 電気自動車の胆は、「電池」にあるといえる。今の「リチウム電池」に変わるものとしての「全固定電池」が量産化されたら、電気自動車は、一気に広がると思われる。化石燃料車両に比べると電動車両の動力への変換効率は高い。日本機械学会の論文では、エネルギーの変換効率は、ガソリン車が約10%で、リチウム電池利用の電気自動車で17~27%ということなので、それでも電気自動車が優位になる。それが新しい全固定電池が実用されると、効率が上がるでしょう。また、充電時間の短縮にもつながるので、電気自動車が、今のガソリン車並みに売れる可能性はあるでしょう。

  4. 上辺だけで物事を都合よく解釈した話ですね、
    確かに将来的には安価なBEVが出てくる可能性は否定しないが、
    あくまで小型のシティーコミューターに限られるだろう、
    小型のBEVではバッテリー容量は小さいので長距離は走れない分
    過疎地域では充電施設周辺地域内でしか使えないので遠出出来ない、
    遠出した時の充電に不安を感じ庶民への普及は難しいだろう。
    また充電に時間がかかるのもデメリットだし、
    急速充電への対応は充電機器のコスト増とバッテリー寿命を縮めてバッテリー交換OR乗り換えの時期を早めるため結果的にはコスト増になる訳で安物買いの銭失いにならないとも限らない、
    またバッテリーのリサイクルや廃棄に掛かるコストや環境汚染問題も無視できない事も忘れてはいけない。
    結果的に割に合わないからうん十年も前から日本でも小型のBEVは度々売られてきたが、
    いずれも普及する事なく主流になり得なかったことを国沢様ともあろうお方が存じ得てないはずはないでしょうに、
    よくよく考察なさって仰って下さい。

    ちなみにリン酸鉄リチウムイオン電池は、
    A123Systems(米)が鳴り物入りで開発普及量産を進めたが、
    バッテリー自体は発火しない素材で出来てると安全性を売りにするも、
    同バッテリーを使用したEVでショートや発熱等が要因で他の部品が燃えたと見られる火災事故のトラブルが発生し信用を失った事や、
    他のリチウムイオン電池より耐用寿命は長いものの充放電出力が弱い、
    容量や重量当たりの出力比も落ちるなどの弱点を露呈して
    経営破綻して主流になり得なかった電池だと記憶してます。

    • 否定的な事ばかり並べて何一つ役に立たないコメントご苦労様です。

  5. 問題は、まさにEV前夜に13km/Lしか走れない車をCOTYにした選考委員の博識の無さ。国沢君。君もだよ!何がヤリスだ!何がGRヤリスだよ。

  6. 他人に迷惑をかけないで済む、壁や踏み間違いでの自動ブレーキが付いていて100万切るなら年老いた両親の近所の足にぜひ欲しい。

  7. EVって面白そうだし趣味の領域ならテスラ・ホンダe同様大いにありだと思う。
    半面実用性となれば電気の生産量も送電量も不足のはず、なので原発再開に弾みがつく事だろう。(電力会社にとっては大きなビジネスチャンス!)エネルギー政策は国民市民の利便性や「カンキョウ」なんぞとは無縁。エンジンもモーターもバッテリーも必要なハイブリッドではガソリン車に価格競争で勝てる道理は無い。しかし「売るな!買うな!乗るな!」と言う空気をマスメディアが醸成しており、やがてガソリン車に乗るものは「非国民」として白い目で見られることを強いられるようになり小池婆さん達に徹底的に虐められる。これは決して良い事とは言えない。
    ガソリンだろうと軽油だろうとハイブリッドだろうとEVだろうと何でも好きに選べて好きに乗れる世の中が一番である。自動車メーカーもそうした切磋琢磨の中でなければユーザー不在で動力を選び押しつけ価格がまかり通るおかしな事になる。
    我々の自動車はカンキョウや電力会社やマスメディアの為にあるのではない。

  8. 車で宿泊を伴う旅行を想定した場合、EVばかりになると、ホテルには駐車台数分の普通充電器が必要になるのでは?
    ホテルの負担は凄い事になりそう。

    • 確かにね。それと、電力はどうやって賄うのかね。自然エネルギーでは全て賄えませんよ。原発が震災以降稼働数を増やせない以上火力発電所を増やすしかないですよ。電動といっても電気を作るのに間接的に二酸化炭素出してるからね。

  9. ガソリン車並の走行距離と充電にかかる時間が短縮されたら売れると思が
    現行の技術が少し上がったくらいじゃ冬が厳しいアップダウンの田舎道は全く使い物にならない

  10. ゴミ評論家がうるせえ。クソが。

  11. 国沢光宏氏はベテラン評論家と思っていたがこういう文を書くのか。
    ~だろう。
    ~です。
    ~します。
    ~を抜いた。
    ~も良い。
    ~いなかった。
    ~を持つ。
    ~します。
    ~している。
    ~が短い。
    ~と思う。
    ~らしい。
    ~でしょう。
    ~だろう。
    ~と聞く。
    ~間違いない。
    読んでいて何だか気持ち悪くなってきた、編集者は文末ぐらい揃えてあげて欲しい。
    内容は車の製造コストのみで資源調達や発電送電充電インフラについての考慮がなく残念。

  12. EV2台(内PHEV1台)とガソリン車2台(スポーツカーと軽)と大型バイクを乗り分けている。
    EVは車単体としてみるのと自宅のシステムとしてみるとでは全く異なる。
    もちろんEVのドライバビリティーの素晴らしさはICEスポーツカーより断然素晴らしい。
    自宅は太陽光発電システム+V2Hを装備しているからPHEVもチャデモ対応のでV2Hに接続して、夜間系統電力、日中の太陽光発電と自在に充放電をする事が出来る。
    2軒分の電力を系統に返してる。
    政治が電力会社と癒着しているから腰が重いのだろうが、原発などに税金を何兆円(廃炉処理も含めると何十兆円)もつぎ込むなら、再エネ発電+V2HかV2GにEVを組み合わせることに数兆円使えば、一気に普及する。
    CASE化するにはEV(FCV含む)しか選択の余地がない。
    自動車評論家はその辺りの知見に疎いから、いつまで経ってもICEとの比較でEVを語るから、使えるの使えないの、電力が不足するのという小田原評定から出られない。
    チャデモ未登載のEVは安物の軽の域を出ないのだが。
    黒船はきているのだがね。

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