なぜFCVを高級車にシフト? トヨタ新型「ミライ」 道半ばの電動車はどこまで身近な存在になれるか

電動化が急速に進められているなかで、2020年12月9日にトヨタは新型燃料電池車となる「MIRAI」をフルモデルチェンジしました。水素を燃料とするMIRAIが普及するための課題には、どのようなものがあるのでしょうか。

官民一体となった新たな取り組み? 日本の水素社会が加速する原動力となるか

 2020年12月7日、水素社会の構築・拡大に取り組む民間企業による団体「水素バリューチェーン推進協議会」が発足しました。
 
 この協議会は、水素分野におけるグローバルな連携や水素サプライチェーンの形成を推進するものを目的としています。

 参画企業には、前述のMIRAIを展開するトヨタや全国で水素ステーションを展開するENEOSなど、水素を生産・運搬・利用といったさまざまな分野に関わる約90社が名を連ねました。

 主な活動内容として、新団体では、既存団体や事業者と協力・協調し、水素バリューチェーンの構築を目指し、活動に取り組んでいくため、事業化、渉外、調査等の機能を準備していくとしています。

運転が楽しいエコカーが今後の主流となる?
運転が楽しいエコカーが今後の主流となる?

こうした水素社会を実現するためにも政府も前向きな姿勢だといい、経済産業省の梶山弘志大臣は次のように述べています。

「さまざまな分野で活用される水素は、世界各国に先駆けて官民一体で取り組んできました。

 経済産業省として水素の価値を正しく発信できる仕組みを発信していくほか、水素ステーションの普及や規制の合理化、水素自体のコストダウンを後押し、税や国際標準も含めて政府としても水素社会の実現は重要な戦略だと考えています」

※ ※ ※

 今回、2代目となった新型MIRAIが普及する鍵は、日本全体の水素社会の実現にかかっているといえます。

 なお、新型MIRAI自体の価格は決して安価とはいえませんが、車体価格710万円から805万円です。

 しかし、「エコカー減税」や「環境性能割」、「CEV補助金」などで約140万円ほど優遇されることや、地域自治体独自の補助金制度もあり、最大で200万円ほど安く購入できる可能性もあります。

 このような購入時の負担や移動の燃料補給問題などのハードルがどこまで下げられるかが今後のポイントです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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