ミニバンなのに低めの車高が斬新!? 独自路線を貫くホンダ「オデッセイ」5選
独自路線を貫きながら5代目は背が高くなった!
●4代目「RB3型・4型」(2008年~2013年)
2008年にフルモデルチェンジした4代目オデッセイは、これまでと同様に「低さ」を継承しながら、ニーズが高まりつつあった環境性能に配慮し、エンジン負荷を減らして低燃費走行を支援する「ECONモード」が設定されました。
外観は、初代から継承されてきた三角形のテールランプが一般的な横長タイプに変更され、フロントマスクはややエッヂが効いた、現在のホンダに通じるデザインに変更されています。

全長4800mm×全幅1800mm×全高1545mm(Lグレード・2WD)という3代目とほぼ変わらぬボディサイズながら、室内長は60mm拡大されました。
グレードは、標準モデルの「M」「L」に上級モデルの「Li」が追加され、走りにこだわる「アブソルート」を含めると4種類の展開となっております。
パワーユニットは2.4リッター直列4気筒エンジンのみではありますが、レギュラ―ガソリン仕様でも173馬力までパワーアップ。アブソルートには206馬力のハイオク仕様が搭載されました。
4代目は燃費性能を含む環境に配慮しながら、3代目で開拓したスポーツワゴンのようなミニバン路線を継承しており、足回りやボディ剛性など走行性能もブラッシュアップしています。
一方、完成度の高さで高評価されていましたが、ワゴンブームの終焉もあり販売面では苦戦したモデルでした。
●5代目「RC1型・2型・4型」(2013年~)
現行モデルの5代目は、新たに開発された超低床プラットフォームを採用し、ミニバンに求められる快適性と室内長を確保すべく、全高が1695mmまで高められました。
また両側スライドドアの採用や先進安全技術の設定など、ホンダらしい上級ミニバンに進化しました。
ボディは全長4830mm×全幅1800mm×全高1695mm(Gグレード・2WD)と、4代目と比較して150mmも全長が伸びていますが、超低床プラットフォームの採用もあり、室内高は1325mmを確保。ミニバンらしいゆとりある室内空間を生み出しています。
このフルモデルチェンジに合わせてグレード展開も改められ、ベースモデルの「B」、快適装備が充実した「G」、上級グレード「G・EX」、走りと装備が充実した「アブソルート」とその上級版「アブソルートEX」まで多彩なモデルを展開しました。
パワートレインも一新され、次世代環境技術に基づいた2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載。
エンジンの直噴化で190馬力までパワーが向上しつつ、優れた燃費(13.8km・JC08モード)を両立しています。また2016年にはハイブリッドモデルも追加されました。
2015年には1度目のマイナーチェンジがおこなわれ、ミリ波レーダー+単眼カメラによる安全運転支援システム「Honda SENSING」を一部に標準装備化するなど(一部はオプション)、安全性能の強化が図られました。
そして2020年11月、デザインを大幅に変更する2度目のマイナーチェンジを実施。厚みを増したフードや押し出し感がアップした増した大型グリル、薄型のLEDヘッドライトの採用などでさらに高級感を演出しています。
なお、グレードはスポーティな「アブソルート」に一本化されました。
さらに、「Honda SENSING」には後方誤発進抑制機能を追加したり、ジェスチャーコントロール・パワースライドドアや予約ロックなど便利な機能も追加しています。
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今回のマイナーチェンジでは、ミニバン界で1人勝ちしているトヨタ「アルファード」に対抗すべく、オデッセイは押し出しの強いエクステリアへと生まれ変わりました。
独自路線を貫くオデッセイがアルファードにどれだけ迫れるか、結果が注目されます。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

































