ミニバンなのに低めの車高が斬新!? 独自路線を貫くホンダ「オデッセイ」5選

独自の世界観を築いたホンダのミニバン「オデッセイ」は、根強い人気を誇っています。2020年11月に大幅なマイナーチェンジを受けましたが、過去から現在まで続くオデッセイ5世代の魅力を探ってみます。

セダンベースでミニバンの新基準を確立した人気車

 2020年11月5日に大幅なデザイン変更を含むマイナーチェンジをおこなったホンダ「オデッセイ」は、ライバル車とは異なる雰囲気を持つミニバンとして人気のモデルです。

 今回のビッグマイナーチェンジで迫力あるデザインに生まれ変わり、改めて注目されています。

 そこで今回は歴代モデル5世代を振り返り、当時の時代背景などを踏まえつつ、オデッセイが持つ独自の世界観を紹介します。

●初代「RA1型~RA5型」(1994年~1999年)

新スタイルのミニバンとして1994年に誕生した初代「オデッセイ」
新スタイルのミニバンとして1994年に誕生した初代「オデッセイ」

 1990年代前半からはじまったミニバンブーム。当時は1BOXやバンをベースとしたモデルが主流だったなか、該当するモデルを持たないホンダは後塵を拝していました。

 そこでセダンである「アコード」のプラットフォームを採用し、1BOXの広い車内空間とセダンの快適性と走行性能を併せ持つ新しいスタイルの「クリエイティブムーバー(生活創造車)」として、1994年に誕生したのが「オデッセイ」です。

 当時はミニバン専用の生産ラインがなく、アコードと同じラインで生産する必要があったことから、全長4750mm×全幅1770mm×全高1675mm(Lグレード・2WD)と、ミニバンとしては低い全高と、前後ドアがセダンと同じヒンジ式を採用しています。

 また足回りもダブルウィッシュボーン式を採用した結果、セダン感覚で乗れると評判になり、大ヒットモデルとなりました。

 搭載されたエンジンは、デビュー当初は145馬力の2.2リッター直列4気筒エンジンで(途中で2.3リッターに排気量アップ)、車重1500kgというミニバンとしては軽量な初代には必要にして十分。

 3ナンバーボディとはいえ、全高の低さも相まって、スポーツモデルやクーペからの乗り換えも多かったようです。

 また、3リッターV型6気筒エンジンを搭載した「プレステージ」が後から追加されました。

 セダンベースだったことから、「低重心」や「低床フロア」がオデッセイの個性にもなり、ライバル車にはない都会的な雰囲気を持つミニバンとして、当時RV路線で出遅れていたホンダの業績を回復させたといわれています。

●2代目「RA6~9型」(1999年~2003年)

 初代の大ヒットを受けて、2000年に発売され2代目オデッセイは、業績を回復させた大ヒット作だけに、モデルチェンジはキープコンセプト路線。

 そのため、ぱっと見はフロントマスクが変わった程度でしたが中身が大きく進化しました。

 i-SRSエアバッグやABS、ブレーキアシストが標準化されるなど、機能や感覚でも安心を感じられる、安心高性能がテーマになっていました。

 また、より上級指向を目指すべく、初代でも搭載されていた2.3リッター直列4気筒エンジンに加えて、210馬力を発揮する3リッターV型6気筒エンジン搭載モデルが追加されました。

 ボディサイズも、全長4770mm×全幅1795mm×全高1630mm(Lグレード・2WD)と、初代よりも全高が35mmほど下げられてよりスポーティに。

 ミニバン特有のもっさり感がないのがオデッセイ最大の魅力であり、多人数乗車はもちろん、走りも楽しめるミニバンとして独自の世界観をさらに強固なものにしていきました。

●3代目「RB1~2型」(2003年~2008年)

 大ヒットしたモデルも時間が経てば後発のライバル車に研究されるものです。

 そこで、「ミニバン・イノベーション」をコンセプトとした、3代目オデッセイが2003年に登場しました。

 デザインは「速い・広い・美しい」をテーマとし、さらなる低重心化、低全高、低床化が図られたスポーティなルックスでまとめられました。

 全長4765mm×全幅1800mm×全高1550mm(Lグレード・2WD)となったボディは、3列シートを有しながらスポーティな印象にチェンジ。しかも立体式駐車場に入る全高を実現しています。

 搭載されるエンジンは2.4リッター直列4気筒エンジンで、標準モデルは160馬力、スポーティグレードの「アブソルート」は200馬力(4WDは190馬力)を発生。

 これはラージサイズの高級ミニバン「エリシオン」にV型6気筒を譲ったためであり、変速ショックのないマニュアルモード付きCVTとのマッチングなども考慮した結果だといえます。

 また、アブソルートには17インチホイールが奢られ、5速ATが装備されました。

 当時はステーションワゴンが全盛の時代。そこに登場した3代目はスポーティなスタイルもあって、ミニバンがライバルではなく、「スバル レガシィかオデッセイか」という具合に、スポーツワゴンのような位置づけで新時代のミニバン像を完成させました。

 またそのスタイリッシュなデザインは、スポーティな装備を装着することが多いカスタムカーファンからも人気になります。

 ローダウン&エアロパーツが装着されたオデッセイが増えるなど、ミニバンの域を超える幅広い人気を獲得しました。

 ただ、このスポーティな若返り路線がミニバンを必要とするユーザーに必ずしも受け入れられたとはいえない部分もあり、新たなファン層を獲得しつつも純然たるミニバンに乗りたいユーザーは他車に乗り換えてしまう事態も発生。

 そこがまたオデッセイの独自路線を強調する個性だったともいえます。

【画像】登場から26年! ホンダ「オデッセイ」5世代の進化をチェック(32枚)

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