全面刷新もなぜほぼ一緒? N-ONEとハスラーは2代目でも見た目を維持する狙いとは
RAV4はデザインを大幅変更で大成功!?
前述の軽自動車のように、外観デザインを大きく変更していないフルモデルチェンジもありますが、基本的なフルモデルチェンジでは、「変わり映え」を訴求するためにも、デザインを大きく変更することが多いです。
しかし、基本的にはそのモデル毎のコンセプトを継承しているため、内外装で引き継がれる部分はあります。
そのなかで、内外装を大きく変えて再登場するというクルマもあり、最近では、トヨタのSUV「RAV4」がその代表的な例です。
かつて国内で販売されていた初代から3代目は、当時SUVの主流であったオフロードタイプと一線を画した街乗りメインのオンロードタイプとして、現在に至るSUVブームの発端的な存在でした。
しかし、4代目は海外向けのみの販売であったため、一度国内市場から撤退したRAV4でしたが、2019年4月にフルモデルチェンジされ5代目となるモデルが国内で販売されます。
5代目RAV4はそれまでと一転し、オフロードタイプとして登場。わずか3か月で約1万7000台を販売する好調ぶりを見せ、トヨタでは3代目「プリウス」以来となる2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、名実ともに人気車種となりました。
しかし、RAV4のような例は少ないといえます。思い切ったフルモデルチェンジは成功すれば大ヒットが見込めますが、失敗すればそのクルマの人気を下げかねません。
では、フルモデルチェンジで大きく変化させる際の意図とは、なんなのでしょうか。前出の元デザイン関係者は次のように説明しています。
「フルモデルチェンジで大きく変化させる場合に考えられる要因は、ひとつはモデルライフが長く例えば登場から10年近く経過しているモデルです。
十年一昔といいますが、昨今ではトレンドの移り変わりが早く、内外装、機能など大きく変えなければいけない場合があります。
次に伝統のあるモデルや主力モデルのテコ入れの場合です。
長くラインナップされるモデルでは、伝統を守りつつ、前述のように時代に合わせた変化も求められます。そのため、大きく変化させることがあります。
例えば、登場から65年以上経つクラウンが代表的で、歴代モデルのなかではデザインが評価されるモデルと不評だったモデルの差があるのもそのためだといえます。
そして、主力モデルのテコ入れですが、メーカーにとっての稼ぎ頭が販売低迷した場合に、『新しく変わった』というアピールも含めて、大きく変化させることもあります」
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このように、同じフルモデルチェンジでも、そのジャンルやクルマ毎の立ち位置などにより、変化の度合いが異なることが分かります。
しかし、クルマの評価は、最終的にユーザーが購入するかに掛かっており、デザインが素晴らしくても、販売台数が伸びなければ失敗とされます。
新たに登場した、新型N-ONEはユーザーからどのような評価を受けるのか、注目せずにはいられません。
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