ガルウイングのメルセデスは1億5000万円オーバー!! コレクターズアイテムの「300SL」と「SLS」とは
メルセデス・ベンツでコレクターズアイテムになっているのは、ガルウイングの車両だ。そこで、歴史的名車である「300SL」と、300SLへのオマージュである「SLS AMG」というガルウイングの2台の価値を、最新オークションから見てみよう。
将来さらに価値が上がるであろう「SLS AMG」とは
2020年10月22日から29日の日程で行われた、RMサザビーズのエルクハート・オークションは、新型コロナウイルスの影響を受けてオンラインでの開催となった。
とはいえそのロットは、それぞれに魅力的なものばかりであり、世界中から集まる視線は通常のオークションよりさらに熱いものだったともいえるだろう。
●2012 メルセデス・ベンツ「SLS AMG クーペ」
そのなかでもとくに注目に値したのが、2台のガルウイングドアを持つメルセデス・ベンツ、1955年式の「300SLガルウイング」と2012年式の「SLS AMGクーペ」であった。
しかもそのロット番号は、前者が「1230」、後者が「1228」と近く、オークションの演出という意味でも、RMサザビーズの手腕はなかなかに見事だった。
最初にオークションに登場したSLS AMGクーペは、メルセデスAMG社の完全自社設計によって2009年に誕生したモデルだ。
エクステリアデザインは、まさに21世紀の300SLを意識したかのようなフィニッシュで、翼を広げるが如くオープンするガルウイングドアも踏襲している。
そしてこのモデルにとって最大の技術的ハイライトといえるのは、アルミニウム製のスペースフレームを採用していることだ。Aピラーのごく一部にこそスチール素材が使用されているものの、ホワイトボディの重量は実に214kgに抑えることに成功しているのだ。
フロントミッドシップされるエンジンは、それまでメルセデスAMGが使用してきたM16型エンジンをブラッシュアップしたM159型で、6.3リッターV型8気筒自然吸気となる。
最高出力は571psを発揮し、重量配分を最適化するためにリアに搭載される7速のAMGスピードシフトとの組み合わせで、0−100km/h加速3.8秒、最高速は317km/hを実現している。
今回エルクハート・オークションに出品されたモデルは、ほとんど使用感のないレッドのインテリアが美しいもので、走行距離はわずかに1万700kmというローマーレージの1台である。
RMサザビーズでは、、「トランクのカーペットでさえローマイレージに見合った驚くべき状態にあり、非常に優れたSLS AMGだ」と評している。
注目の落札価格は、エスティメートの18万ドル−22万ドルを上回る、23万5200ドル(邦貨換算約2446万円)。これは新車時の価格にほぼ等しい数字であった。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。