メジャーじゃないけど愛すべき存在!? キラリと光るものがあった車5選
見た目と走りを重視したSUVは出るのが早すぎた!?
●マツダ「CX-7」
現在、マツダが国内で販売しているSUVは「CX-3/CX-30/MX-30/CX-5/CX-8」と数多くラインナップしており、異なる車格でさまざまなニーズに対応しています。
このマツダのSUVラインナップには、かつて「CX-7」というモデルが存在しました。
2007年に発売されたCX-7のコンセプトは、スポーツカーとSUVの特徴を融合させた「スポーツクロスオーバーSUV」で、エンジンは238馬力とパワフルな2.3リッター直列4気筒直噴ターボを搭載し、駆動方式はFFと4WDを設定。
外観は大きく傾斜させたフロントウインドウと、立体的な造形の大きく張り出したフェンダーと、縦に圧縮したような低いキャビンによる個性的かつスポーティなフォルムで、現在のクーペSUVの先駆けです。
しかし、もともとは海外市場を主眼に開発されていたため、ボディサイズは全長4680mm×全幅1870mm×全高1645mmと当時としてはかなりの大柄で、日本の道路環境では使い勝手が良いとはいえませんでした。
そのため販売は低迷し、日本では2011年に一代限りで生産を終了。翌2012年にボディがダウンサイジングされたCX-5が発売され、CX-7の実質的な後継車となっています。
●日産「ミストラル」
1990年代の初頭に、国内ではスキーブームやアウトドアレジャーブームを背景とした「RVブーム」が起こり、なかでもクロスカントリー4WD車がブームをけん引するほどの爆発的なヒットを記録。
各メーカーとも次々とクロカン車を発売し、日産ではフラッグシップの「サファリ」、ミドルクラスの「テラノ」、ピックアップトラックの「ダットサントラック」を展開しました。
当時はどのモデルもヒット作になり、次の一手として1994年にスペイン工場で生産された「ミストラル」の輸入・販売をおこないます。
ミストラルはテラノのラダーフレームをベースに、当初はロングボディ3列シートの5ドアのみの設定でしたが、後に3ドアのショートボディを追加。
外観は質実剛健なテラノに比べ都会的な雰囲気のデザインで、欧州市場がターゲットだったため、足まわりのセッティングもオンロード走行を重視したセッティングとし、直進安定性や乗り心地の良さが光るクロカン車という、それまでにないモデルでした。
国内仕様のパワートレインは2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルターボと4速ATの組み合わせのみで、駆動方式は全グレードでパートタイム4WDを採用。
1997年のマイナーチェンジでフロントフェイスが一新され、より個性的なデザインへ変貌しましたがテラノほどの人気を獲得できず、ミストラルは1999年に販売を終了しました。
いまでは現存数も少ないため、中古車市場でもかなりレアな存在です。
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クルマがヒットするかしないかは、クルマの良し悪しだけでなくさまざまな要因が作用し、出る時期が早すぎたと評されるクルマもあります。
たとえば、日産「ラシーン」やホンダ2代目「クロスロード」は、新車で販売されていた頃はそれほど高く評価されませんでしたが、近年は再評価されて中古車の人気が高くなりました。
世の中の経済状況やトレンドなども含めて、各メーカーは新型車を開発する際には綿密なリサーチをおこないますが、それでもヒットするクルマばかりではないことから、企画の困難さがうかがえます。
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