新車同然のマクラーレンがバーゲンプライス!? 「650Sスパイダー」は1900万円!

400km/hを可能にした「スピードテール」で話題のマクラーレンの「スポーツシリーズ」は、ユーズド市場ではどのような評価をされているのか、最新オークションの動向で検証してみた。

新車同然の「720S」は、落札価格もほぼ新車と変わらず

 2017年ジュネーブ・ショー。さまざまなスーパースポーツがワールドプレミアの舞台として選ぶことで知られるこのショーは、2017年も例外なく大きな盛り上がりを見せていた。

 マクラーレンにとって初のフルモデルチェンジとなる新型スーパーシリーズが姿を現したのもこのジュネーブ・ショーで、それは間違いなくショーの華のひとつとなっていたことは記憶に新しい。

●2018 マクラーレン「720S」

走行距離がわずか220kmのマクラーレン「720S」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
走行距離がわずか220kmのマクラーレン「720S」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 スーパースポーツとしては、やや派手さに欠けた先代のスーパーシリーズ「650S」と比較して、「720S」は独特なヘッドライト形状(エアインテークの機能も兼ねる)や、ダブルスキンと呼ばれるディヘドラルドアに装備されたエアロダイナミクス・デバイスなどで、よりスーパースポーツらしい造形を作り出していた。

 もちろんそれは視覚的な効果のみならず、ダブルスキンでは冷却効果を前作のエアインテークからさらに15%も向上させるなど、確実な機能を与えたものだった。

 720Sはマクラーレンの流儀に従って、基本構造体にCFRP製のモノコックを使用する。F1GPの世界でもっとも早くカーボンモノコックを導入したマクラーレンならではだ。

 先代のスーパーシリーズもそれに変わりはなかったが、720Sでは設計を一新し、ネーミングもモノケージIIへと変更されている。参考までにその重量は18kgも軽量化され、乗降性を考慮してサイドシルを低く設計するなど、前作での経験がモノケージIIには多く生かされている。

 リアミッドに搭載されるエンジンは、ストロークをわずかに延長することで3994ccの排気量を得たV型8気筒ツインターボである。低慣性のチタンアルミニウム合金タービンを備えた、新しいツインスクロール型ターボチャージャーを組み合わせ、最高出力720ps、最大トルク600Nmを得ることに成功。組み合わせられるトランスミッションは7速DCT。駆動輪はもちろん後輪だ。

 マクラーレンのスーパーシリーズが、そのシャシで大きな特徴としていたアクティブサスペンションも、プロアクティブ・シャシー・コントロールIIへと進化した。基本的な機能に変化はないが、ドライブモードは「コンフォート」、「スポーツ」、「トラック」へと変わり、それを変更するためのスイッチなど、コックピットの操作性が大いに高まっているのも見逃せないところだ。

 RMサザビーズのエルクハート・オークションに出品された720Sは、新車当時1万1430ドル(邦貨換算約118万円)相当のパフォーマンス・パッケージをオプション装着した2018年モデルで、ほかにもファースト・オーナーの好みでサロスブルーのエリートペイント仕上げなどが選択されている。

 そして驚くべきはその走行距離。新車時からわずかに138マイル(220km)しか走行していない、まさにミント・コンディションの1台なのだ。

 注目の落札価格は30万7500ドル(邦貨換算約3198万円)。新車当時の車両価格が3500万円ほどだったことを考慮すると、オプションが多数揃った新車同然の720Sがすぐに手に入るのならば、この価格は熱狂的なファンにはお買い得と感じられるだろう。

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