復活が決定した「ブロンコ」の初代は、どのようなクルマだった?

人気の初代「ブロンコ」のお値段はいかに?

 アーリー・ブロンコは、確かに販売面では大きな成功を収めることはできなかったが、エンジニア面では当時のフォードが持つ多くの新技術が導入されていた。

●1967 フォード「ブロンコ」

初代「ブロンコ」のインパネ(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
初代「ブロンコ」のインパネ(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 フレームやサスペンションの構造はその典型的な例で、ボディもほぼオリジナルに近い設計を持つ。それだけにアーリー・ブロンコには現在でも熱狂的なファンが多く、それがオークション市場で人気を博す大きな理由ともなっているのだ。

 出品車のディテールを見てみよう。搭載されているエンジンは、当時オプションの289立方インチV型8気筒で、これに3速のコラムシフト・マニュアルトランスミッションを組みあわせる。

 駆動方式は4WD、フロントにはロックハブが装備される。

 参考までにブロンコにパワーステアリングとともにオートマチック・トランスミッションが採用されるのは、1973年モデルからの話。これによって実用性はさらに高められたことも忘れてはならない。

 ツートーンのボディは、とても美しいコンディションで、カラーのコンビネーションも素晴らしい。アーリー・ブロンコを狙っていたファンには、これはまさに千載一遇の一台といえるのではないだろうか。

 オンラインで開催されたオークションで、最終的にこのブロンコに入札された価格は6万1600ドル(邦貨換算約640万円)。エスティメートが4万−5万ドルだったので、予想を上回る落札価格となった。

 フォードからブロンコ復活が宣言された年に、アーリー・ブロンコを手に入れるというのは、それだけでも大きな意味を持つことだろう。

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