アルミホイールは傷つきやすい!? ガリ傷をDIYで補修する方法とは

自分でホイールの傷を補修する方法とは?

 では、自分でホイールの傷を補修するにはどうしたらよいのでしょうか。整備士H氏に教えてもらいました。

 ガリ傷程度のホイール補修は、傷を埋めて見た目を綺麗にする作業です。市販のアルミパテやシリコンを用いてヤスリで整形し、最後に塗装して傷を目立たなくさせます。

DIYでの補修が難しい場合はプロにチェックしてもらいましょう
DIYでの補修が難しい場合はプロにチェックしてもらいましょう

 ちなみに補修作業は、晴れた日におこなうことが大切です。雨の日は使用するパテやシリコンの乗りが悪くなり、仕上げの塗装も乾燥に時間がかかってしまいます。

 とくにパテなどは十分硬化させる必要があるので、晴れた日の作業がお勧めです。

●ホイール洗浄

 実作業でまずやることは、ホイールの洗浄です。ホイールには泥やホコリだけでなく油性のブレーキダストなども付着しています。通常の洗浄はもちろん、脱油剤(油分落とし)もしておくと、パテや塗装の密着具合が違ってきます。

 ちなみにこの補修作業は、ホイールとタイヤをジャッキアップなどで取り外しておこなえればいいのですが、取り外さなくても問題ありません。

 ただし、傷部分ができるだけ上部に来るように多少前後させておいたほうが、作業しやすいでしょう。

●傷の周辺を削る

 棒ヤスリなど金属製のヤスリで傷周辺を削ります。綺麗な仕上がりにするためには、傷周辺の下地をある程度均一にしておくことで補修がしやすくなるそうです。

 また傷をヤスリでならす場合は、傷に入り込んだ黒い部分もできるだけ除去するとよいといいます。ただしタイヤのサイドウォールなども一緒に削らないように注意が必要です。

 なお、ヤスリで削るときに、補修部分以外の周辺をマスキングテープでカバーすると仕上がりがキレイになるとH氏はアドバイスします。

●パテで傷を埋める

 傷部分を平にならしたら、補修剤(アルミパテやシリコン)で傷を埋めます。この場合、傷を埋めるだけでなく、リムの周囲と同じ高さ程度以上までパテなどを盛ることでさらにあとで仕上げやすいそうです。

 またシリコンを使用した場合、乾燥するとクリアで傷が埋まっていない感じに見えるので、指で触って傷が十分に埋まっているかを確認。この補修剤での傷埋めはしっかり乾燥してから次のステップに移りましょう。

●補修材を整形

 次はヤスリを使って、盛った補修剤を周囲と馴染むように整形します。この場合は金属ヤスリだけでなく、「耐水ペーパー」などを使って丁寧に傷をならしていきます。

●塗装

 最後は塗装です。ホイール専用塗料で塗装します。この塗料はタッチアップ式やスプレー式などいくつか種類がありますが、スプレー式はテクニックと慣れが必要なので、タッチアップ式で仕上げたほうが失敗しにくいといわれています。

 整備士H氏によると、1度に塗ってしまうのでなく、薄めに複数回に分けて塗装することでムラなどを減らすことができるそうです。

※ ※ ※

 ホイールの補修は、プロにお願いするとホイール1本で1万円前後の費用がかかりますが、自分で材料や道具を揃えれば5000円程度で済みます。

 ただし、ホイールは走行時に非常に重要な役割を果たすパーツですので、衝撃を感じる接触などがあった場合は、プロにチェックしてもらうようにしてください。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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