コンパクトSUVにもフランスの味! シトロエン「C3エアクロスSUV」に乗ってみた
内外装の印象とマッチした元気の良い走り
今回試乗したのは、C3エアクロスSUVの上級グレード「シャイン」にパッケージオプションが装着された「シャイン パッケージ」。
外観は独自の世界観を表現している。シトロエンならではのポップな色づかいのボディカラーと、アンダーガードなどタフさを演出するアイコンが融合されて、ほかのブランドにはない個性を生み出しているのが特徴だ。
2016年に登場した「C4カクタス」からはじまったシトロエンのSUV攻勢だが、このC4カクタスは、日本では限定車として扱われたこともあり、公式には2019年5月に発売された「C5エアクロスSUV」がシトロエン初のSUVモデル、という立ち位置になる。そして第2弾がこのC3エアクロスSUVとなっている。
室内も、エアコン吹き出し口やハンドル、シートなどにオレンジの差し色が入り、外観同様にポップな印象だ。ほかにないデザインで、派手すぎず「良いもの感」にあふれたこういうインテリアは、オーナーに「所有する喜び」を与えてくれる。
厚みがありながらもしっかりと身体を支えるフロントシートや、前後スライド/リクライニングも可能なリアシートも、長く付き合えば付き合うほどその良さを実感するものだろう。
スタートボタンを押しエンジンを始動、ゲート式のシフトレバーを「D」に入れて走り出す。
1.2リッターターボエンジンは、レスポンス良くクルマを前に進ませる。110ps/205Nmというスペック数値以上に元気の良いエンジンだ。パドルシフトは設定されていないが、クセのない6速ATもその元気な走りに貢献している。
街乗りでは、よく動く足で乗り心地はなかなかのものだ。「シャイン パッケージ」グレードには17インチのオールシーズンタイヤが装着されるが、荒い路面の場所ではパターンノイズがちょっと気になったものの、それ以外にはタイヤのネガは感じなかった。
高速走行では、風切り音やエンジンノイズがそれなりに室内に届いてくるが、この元気の良さはクルマの性格には合っていると感じる。
ワインディング路で頑張って走っていくと、背の高さゆえロール感はあるのだが、そこはシトロエン。ロール自体は深いが、グラッとはせずに粘りながらコーナーをクリアしていく。
プジョーやシトロエンのSUVモデルにも用意される「グリップコントロール」がパッケージオプションで選べるのは朗報だ。
これは路面状況に応じてトラクションを最適化する機能で、「スノーモード」「マッドモード」など5種類のモードから選べるもので、これにより、前輪駆動(FF)ながら悪路走破性能も向上し行動範囲が広がる。
※ ※ ※
ポップなデザインの外観と内装、その印象と合った元気なエンジンが組み合わされたC3エアクロスSUV。所有する喜びにあふれ、豊かなカーライフをおくることができる1台として、注目のコンパクトSUVだろう。
CITROEN C3 AIRCROSS SUV
・車両価格:279万1000円
・試乗車オプション込み価格:341万3810円
・全長:4160mm
・全幅:1765mm
・全高:1630mm
・ホイールベース:2605mm
・車両重量:1310kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:1199cc
・駆動方式:FF
・変速機:6速AT
・最高出力:110ps/5500rpm
・最大トルク:205Nm/1750rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:205/50R17(オプション)
・WLTC燃費:14.7km/L
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