500万円から1億円オーバーまで!! 『サーキットの狼』世代が憧れたスーパーカーのお値段は?

元祖スーパーカーは、いまも別格の存在!

 昨今のオークションにおいて落札価格に注目が集まるのが、ランボルギーニ「ミウラ」だ。スーパーカーの始祖であるミウラはその美しいスタイリングも相まって、スーパーカーの王者のような貫禄がある。

●1969 ランボルギーニ「ミウラ P400 S」

漫画では飛鳥ミノルの愛車として登場したランボルギーニ「ミウラ P400 S」は、約1億2000万円で落札(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
漫画では飛鳥ミノルの愛車として登場したランボルギーニ「ミウラ P400 S」は、約1億2000万円で落札(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

『サーキットの狼』では、このミウラを愛車としていたのは、風吹裕矢の姉の恋人(途中から夫)であり、若手ナンバーワントップレーサーである飛鳥ミノルである。

 飛鳥ミノルの愛車はミウラのなかでも「P400 S」だ。漫画内では高いポテンシャルと飛鳥ミノルの超絶テクニックで、絶対的存在として描かれている。

 たとえば、警察官として勤務中の沖田が運転する「フェアレディ240Z」から逃げるために、230km/hからスピンターンで直角に曲がってみせたかとおもえば、公道グランプリレースでは、その沖田の運転するディーノをロータスプレーヤーのブロックから抜け出させるためにロータス・ヨーロッパの群れを蹴散らしてみせたりといった具合だ。

 また、街道レーサーから足を洗いサーキットを目指すように仕向けるため、風吹裕矢と公道でバトルした際には、風吹が運転するディーノ246GTとの格の違いを見せつける。いわば飛鳥ミノルが運転するミウラは、先生というか師のような存在といっていいだろう。

 その飛鳥ミノルのミウラが本格的にレースに参戦するのは、流石島レースだ。フルチューンしてレースに臨むも、そこはあくまでも市販車であるため、イグニッションコイルのトラブルなどによって常に油温が上がってしまうなどのトラブルに見舞われてしまう。

 こうした状況ではあったが、「潮来のオックス」こと関根英次のランボルギーニ「イオタ」と幾度もバトルし、最後には競り勝つという見せ場を演出する。ミウラとイオタがレースでバトルを繰り広げるという、現実ではありえない設定はいかにも漫画だけの世界といえるだろう。

 さて、オークションに出品されたミウラ P400 Sは、あのボブ・ウォレスがメカニカルのメンテナンスを施したという1台。

 しかも見た目は睫毛ありのP400 Sだが、ドライバビリティとパフォーマンスを向上させるために、「SV」仕様に中身は変更されている。

 エスティメートは120万−140万ドル(邦貨換算約1億2500万−1億4600万円)であったが、落札価格は116万ドル(邦貨換算約1億2000万円)であった。ミウラが1億円以上するのは、もはや当然であるようだ。

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