ホンダ「ライフ」が6年ぶり復活! でも普通車へ進化した別物!? 元祖ライフの辿った運命とは

わずか1年半で消滅!? 2代目ライフの数奇な運命とは

 ライフの名前が復活したのは、初代モデルの生産終了から23年後。当時すでに初代「トゥデイ」の乗用モデルを発売し(1988年)、軽乗用車市場への復帰を果たしていたホンダは、軽トールワゴンの2代目ライフを1997年に登場させました。

 現在も人気カテゴリとして残る軽トールワゴンですが、ブームの火付け役となったのは1993年にスズキが発売した初代「ワゴンR」といわれています。

 その後、ダイハツも対抗車種として初代「ムーヴ」を1995年に発売し、市場がさらに加熱。2代目ライフはこのブームにあわせて投入されました。

 2代目ライフは、シャシやエンジンなどの主要なコンポーネンツを2代目トゥデイと共有するかたちで開発されたモデルです。

 しかし、翌1998年には軽自動車規格が変わることが明らかになっていたため、2代目ライフはわずか1年半で生産を終了。全長は3.3mから3.4m、全幅は1.40mから1.48mに拡大という新規格に対応した3代目ライフが登場しました。

 ちなみに、1998年には競合車であるワゴンRやムーヴも軽自動車規格変更にあわせてモデルチェンジしているほか、三菱は新規格に適合した軽トールワゴンとして「トッポBJ」を発売しています。

ホンダ4代目「ライフ」(カラーは写真左:バニラクレム、写真右:マッチャクレム)
ホンダ4代目「ライフ」(カラーは写真左:バニラクレム、写真右:マッチャクレム)

 2003年に登場した4代目ライフは、アーモンド型の丸みを帯びたヘッドライトを採用したほか(2006年のマイナーチェンジで形状を変更)、歴代ライフで唯一となる丸形のドアハンドルを採用しました。

 軽自動車に限らず、ほかのクルマでもあまりみられない丸形ドアハンドルは、正式名を「マルチアングル・アウタードアハンドル」といい、どの角度からも手をかけて引けることを狙いに設計されたといいます。

 また、ボディカラーには、グラフィックデザイナーやファッションデザイナーなど異分野のクリエイターが参画して新規に作られた「コンピレーションカラー」として、「マッチャクレム」、「バニラクレム」、「カラメルクレム」という、自然の色の味わいを追求した個性的なソリッド色も設定されました。

 そして、最後のモデルとなった5代目ライフは2008年に登場。

 従来モデルより35mm高く設定されたフロントシートのヒップポイントを基準に、ボディ各部の形状や運転席の座面などを最適化し、前方/側方/後方のすべてにおいて、車両感覚が掴みやすい視界と見切りの良さを実現したモデルでした。

 また、当時比較的珍しかった駐車支援装備として、駐車時の前後進を自動操舵とした進化型Hondaスマートパーキングアシストシステムを設定するほか、上級グレードには軽自動車初のバックモニター付オーディオが標準装備とするなど、運転に不慣れな人にも優しいクルマだったといえます。

 しかし、2014年に実質的な後継車である「N-WGN」に引き継ぐかたちで生産終了されます。

※ ※ ※

 前述のとおり、2020年10月に東風ホンダが発表した新型ライフは、あくまでも東風ホンダ版のフィットとなります。6年ぶりに車名が復活したとはいえ、軽乗用車としてのライフの歴史は途絶えたままです。

 しかし、ライフの後継車であるN-WGNを見ると、2019年にフルモデルチェンジを果たし2代目となりましたが、なんと偶然にも「ライフステップバン」を彷彿とさせるネオクラシックなデザインで登場しました。

 初代ライフシリーズのコンセプトでもある「広い生活空間を持ったまろやかなフィーリングファミリーカー」(引用:初代ライフニュースリリース)、「すぐれた駆動力と足まわりを備え、ゆったりとした居住性とかさばる荷物も無理なく積める大きな荷台スペースを確保した近代感覚あふれるスタイルのユニークな車」(引用:初代ライフステップバンプレスリリース)という特徴は、N-WGNのなかにこそ宿っているといえるでしょう。

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