衝撃の登場から10年 日産「ジューク」人気爆発も2代目は日本未発売なぜ?
2010年に登場した日産のコンパクトSUVとなる初代「ジューク」は日本で爆発的な人気となりました。2019年9月には2代目モデルが欧州市場に登場していますが、2代目ジュークは日本で発売されていません。いったい、なぜなのでしょうか。
コンパクトSUV市場を開拓したジューク。なぜ2代目は日本に来ない?
2020年10月14日、日産の欧州法人はコンパクトSUVの「ジューク」が2010年の登場から10年経ったことと、2019年10月に2代目ジュークが登場するまでに150万台以上を売上たことを祝うリリースを出しました。
日産にとって、コンパクトクロスオーバーSUVのジュークを欧州市場に導入したことは、当時のユーザーに従来の選択肢に代わる新たなモデルを提案するきっかけになったといいます。
グローバル市場をターゲットに開発されたジュークは、これまでにないコンパクトカーの新しいスタイルを提案する新型モデルとして登場。
ジュークは、コンパクトスポーツカーの俊敏さとSUVの力強さや安心感、それぞれが持つ魅力をそのままひとつに融合することで、斬新で独創的で新しいクルマでした。
外観デザインでは、スポーティなイメージの前後のランプや、大きく張り出したフェンダーなど大胆で存在感の強いデザインを採用。
パワートレインには、デュアルインジェクターを量産エンジンとして世界で初めて採用するなど大幅に改良した1.5リッターガソリンエンジンを搭載しています。
また、変速機付きの新世代エクストロニックCVT、高剛性サスペンションの採用などにより、アクセルやハンドルの操作に対して意のままにクルマが反応する優れた運動性能と高い走行安定性、快適な乗り心地を実現していました。
ジュークのデビュー当時について、当時携わった人達は、口々に「それまでの常識を変えるコンセプトを目指した」「ジュークで過激なことに挑戦したかった」とコメント。
これらのように、先進的なデザインを採用したジュークは、2010年に欧州や日本で発売され後、瞬く間にそれまでのSUVの常識を覆し、日本ではコンパクトSUVという新たな市場を開拓したのです。
それまで、日本市場ではコンパクトなSUVは販売されていたものの、現在のようなコンパクトSUVというジャンルは存在していませんでした。
しかし、ジューク発売の翌2011年には、登録車販売台数ランキングにおいて3万4224台を記録し全体18位にランクインするなど、従来のSUVの概念(大きなサイズ・室内空間)を破ったデザイン性が高い評価を受けたのです
この人気を見ていた国産メーカー各社は、ホンダ「ヴェゼル(2013年)」、マツダ「CX-3(2015年)」、トヨタ「C-HR(2016年)」、レクサス「UX(2017年)」といったコンパクトSUVモデルを次々と新車市場へ投入。
輸入ブランドでもBMW「X2」やボルボ「XC40」、フォルクスワーゲン「Tクロス」「Tロック」など一大市場を築き上げたのです。
しかし、コンパクトSUV市場を開拓したジュークでしたが、近年ではライバル勢に押され、販売台数は低迷していました。
2019年9月には、欧州市場にて2代目ジュークが登場したことで、日本でもフルモデルチェンジが期待されましたが、しばらくは初代ジュークの販売が継続されます。
そして、2020年6月に日産の新型コンパクトSUVとなる「キックス」と入れ替わる形で日本市場から姿を消したのです。
そもそもこの車のコンセプトは30代独身男性で普段は1人乗りの車だったはずで、後席が狭いとかいう人間に売るべき商品ではないわな。
大抵こういう話なると、車が大型化して格好が悪いと言って売れなくなることが何度もあったことを覚えてないのかね?