ミニバン王者「シエンタ」がピンチ? 強敵はSUVのトヨタ「ヤリスクロス」の謎

ライバルは他社ではなく、同じトヨタにいた!?

 新車価格において、シエンタはガソリン車とハイブリッド車を含め、180万9500円から256万2000円となっています。

 一方で、販売店スタッフが挙げたライズは、167万9000円から228万2200円、ヤリスクロスは179万8000円から281万5000円、カローラツーリングは201万3000円から299万7500円となっており、ほぼ同価格帯となっています。

新型「ヤリスクロス」はリアシート分割やデッキボードの工夫次第で多彩な荷室アレンジが可能
新型「ヤリスクロス」はリアシート分割やデッキボードの工夫次第で多彩な荷室アレンジが可能

 そして、それらのモデルと比べて大きく違う点のひとつとして、安全装備の充実度が挙げられます。

 シエンタは、基本的な安全装備である「Toyota Safety Sense」が3つの機能のみとなっているほか、Gグレード以上でしか標準装備ではありません。

 そのほかの安全機能もグレードによってオプション設定となっているものがいくつかあります。

 しかし、ライズ以外の2車種ではどちらも「Toyota Safety Sense」が全車標準装備なほか、備える機能もシエンタより多く、性能も強化されています。

 とくに、ヤリスクロスでは、ひと昔前は高級モデルでさえオプション装備であった「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」が、エントリーグレード以外のすべてに標準装備。

 ライズはダイハツとの共同開発なため、基本的な安全装備は「スマートアシスト」となりますが、X“S”グレード以上に標準装備で、8つの機能が備わっています。

 技術的な問題から、安全装備は「新型モデルであればあるほど有利」ともいわれているため、同価格帯でもシエンタが不利であることは明らかです。

※ ※ ※

 現行モデル登場後、長らく好調な販売を続けてきたシエンタは、同価格帯の高性能新型モデルの登場により、ユーザーの選択肢から外れる場面が増えているようでした。

 しかし、前出とは別の販売店スタッフは「新型モデルと比べ、値引きには柔軟に対応できる」と話しており、価格面のメリットが期待できるかもしれません。

トヨタ・シエンタ のカタログ情報を見る

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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