ネットで買えば1万円前後!? 格安ドラレコって使えるの? 自分で取り付けてみた
交通事故やあおり運転など、万が一のときに役立つ装備として「ドライブレコーダー」が人気です。通販サイトでは数千円から数万円と幅広い価格帯で販売されていますが、格安ドラレコの実力はどうなのでしょうか。実際に購入して、検証してみました。
やっぱり国産メーカーのドラレコが安心?
2020年6月末に道路交通法が改正され、「あおり運転」の罰則が大幅に強化されましたが、それでもあおり運転がなくならないのが現状です。
また、自転車が関わる事故も増えており、万が一のときの映像が証拠になるとして「ドライブレコーダー(ドラレコ)」の需要が高まっています。この人気を受けて種類も増え続け、画質も向上し、値段も手ごろになりました。
しかし、いざドラレコを購入しようと通販サイトを開くと、数千円から5万円近くまで幅広い価格帯で、国産メーカーだけでなくアジアンブランド(俗にいう中華製)などもあり、正直どれを選ぶべきかで疲れてしまいそうです。
そこで今回は、さまざまなプロの意見を参考にしながら1万円前後の予算縛りを設けて購入し、装着してみました。また取り付けも自分でやってみました。
中古車販売をメインとし、パーツの装着や板金、修理など幅広く対応しているカーショップ「ガレージヴィレ」(埼玉県川口市)の代表である中村氏にアドバイスしてもらいました。
ドラレコにはいろいろな種類があり、自分に適したタイプを選ぶことが第一段階です。前方だけの映像でいいと思うなら1カメラタイプ、最近増えているあおり運転対策であれば前後にカメラを装着する2カメラタイプがオススメです。
また最近では、自転車との接触事故が増えていることから、側面まで録画できる360度タイプなどもあります。
「現在は後方も撮影できる2カメラタイプが売れています。ただし予算をできるだけ抑えたいのであれば、前方のみの1カメラタイプでも十分に効果的だとは思います。
とくに今回は自分で装着することを考慮すると、配線などの取り回しが複雑になる2カメラタイプより、ちゃんとした1カメラタイプでドラレコを装着してみるといいかもしれません。
走行している最中に稼働しているドラレコは、常に振動や高温、直射日光に晒された過酷な環境で使用することになります。精密機械の部分での負荷も大きく、故障が起きる可能性も高いですよ。
ドラレコは消耗品と割り切って、最初から2カメラタイプなどの高性能・多機能な高額ドラレコを選ぶよりも、機能がシンプルで安く、新品で信頼性のあるドラレコを、数年ごとに買い替えるのをおすすめします」(中村氏)
複雑な配線はプロに任せるのが1番ですが、取り付け工賃も大手カー用品店などでも5000円以上はかかります。2カメラの場合、リアの配線をどう処理するかで作業時間も大きく変わります。
また、基本的に走行中は録画&データの上書きを繰り返すので、現在主流のマイクロSDカードの劣化も早くなることが予想されます。
そう考えるとマイクロSDカードを定期的に交換するか、または1万円前後のドラレコを数年ごとに新品に交換していくサイクルでもいいかもしれません。
※ ※ ※
アジアンブランドのドラレコも販売されていますが、バックミラー一体型でも1万円程の価格帯のものでも、前後HD撮影できる商品も多いです。
通販サイトなどで購入する際は、商品の画像や説明だけで判断することになりますので、安さに惹かれて購入してしまいそうになりますが、アジア製ドラレコの品質はどうなのでしょうか。
「日本での通販サイトではたいていアジアからの輸入品になりますが、そういったドラレコのすべてが悪いとはいい切れませんし、選ぶのは個人の自由ですが、やはり耐久性や保証など信頼度を考慮すると、国産ブランドのほうが失敗は少ないと思います。
安さに惹かれて購入された人のなかには、装着して確認してみたらうまく録画されていなかったというお客さまもいました。いざというときのためのドラレコですから、信頼性は大切だと思います」(中村氏)
ドラレコで圧倒的な人気を誇る「コムテック」や「ユピテル」などの国産ブランドは、輸入ドラレコと比較して少し高めの価格帯ですが信頼性も高く、性能も優秀だといいます。
また国産の名だたるオーディオメーカーでも多くのドラレコが販売されており、メーカーとしての保証もしっかりしているので、少し高めの価格でも国産ブランドを選べば、ほぼ失敗しないと思います。
この記事では全く触れられていないが、大きな落とし穴が電磁波(ノイズ)対策。国産メーカーの製品はカタログにも記載されているものがほとんどだが、海外安物製品はノイズがダダ漏れ。結果として、GPSの受信感度が落ちてカーナビが狂う、地デジが受信できなくなるなど、録画以外の部分で影響がでてしまう。
価格だけで購入して後悔した人も多いので、そこをきちんと紹介してほしかった。