新型フェアレディZは2021年末発売!? ファンの目の前に登場! 歴代オーナーの反応はどうだった?

歴代Zオーナーも新型には興味津々?

 イベントのなかでおこなわれたトークショーで、田井氏は新型フェアレディZについて次のように話しました。

「新型フェアレディZのプロトタイプには、歴代Zの記憶が散りばめられています。

 例えば、テールランプはZ32型からの引用となっていますが、そのZ32のテールランプは、S30のテールランプを再解釈したものでした。このように、伝統と未来は分かれておらず、伝統のなかに未来があります」

歴代Zオーナーが集ったイベントで公開された次期型フェアレディZプロトタイプ。ファンの反響は上々のようです
歴代Zオーナーが集ったイベントで公開された次期型フェアレディZプロトタイプ。ファンの反響は上々のようです

 実際に、プロトタイプではZ32型から引用されたというテールランプ以外に、全体のボディラインやフロントグリル、ヘッドライトなど、随所に初代であるS30型のモチーフを採用しています。

 さらに、リアゲート右側にあるバッジには、S30型と同じ書体で「Fairlady Z」の文字が書かれているなど、歴代モデルへの敬意を感じられるデザインです。

 イベント会場に訪れたファンの男性は「歴代モデルのなかで新型を見ることにより、新型が過去のデザインを上手に受け継いでいることがわかった」と話します。

 また、別の参加者の男性は「近年、往年の名車が復活することが多いが、同じなのは名前だけで、事実上ぜんぜん違うクルマということも少なくない。しかし、新型フェアレディZは歴代オーナーから見ても違和感なく受け入れられるのではないか」と好意的な反応でした。

 ファンが気になる「本当にこのままのデザインで出るのか」という点に対して、田村氏は「ほとんどこのまま出ます」と改めて強調しました。

 新型フェアレディZのエンジンについては、V型6気筒のターボエンジンであるという以外に詳細は明かされていません。

 イベントでもボンネットをわずかに開けるシーンはありましたが、中身を拝むことはできませんでした。

 イベントも終盤に差し掛かった頃、プロトタイプの展示場所を変更するために、スタッフがドライバーズシートに乗り込んだため、エンジンを掛かるのではないかとファンを期待して見守りましたが、残念ながら手押しで移動となりました。

 とはいえ、歴代フェアレディZのオーナーや日産の開発者・デザイナー、そして新型フェアレディZプロトタイプと交流できるまたとない機会ということもあって、会場に足を運んだファンは終始満足そうな表情でイベントを楽しんでいました。

※ ※ ※

 このプロトタイプは、今後はデモンストレーションで世界を回るといいます。そのため、次に会えるのは、いよいよ公式発表の場かもしれません。

 気になる発表のタイミングについて田村氏は「GT-Rのプロトタイプが発表されてから実際に発売されるまでが参考になると思います」とヒントを与えてくれました。

 ちなみに、GT-Rのプロトタイプは2005年秋の東京モーターショーで発表され、2007年の12月に発売されています。ただ、デザインの完成度を見ると、新型フェアレディZの登場はもう少し早くなるのではないかと期待してしまいます。

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Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明

自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

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