究極の働くくるま「ウニモグ」は災害時に心強い味方

メルセデス・ベンツの数多いラインナップのなかで、「Gクラス」よりもオフロード性能の高い車種が「ウニモグ」である。軍用車のイメージも強いウニモグだが、オークションでの予想落札価格はどれくらいなのだろうか。

自然災害の多い日本には、なにかと心強いウニモグ

 2020年9月6日に開催されたオークション「オールドワールド・オータム・セール」に史上最強のオフロードカーともいえる、メルセデス・ベンツ「ウニモグ406デュアルキャビン」が出品されたが、ちょうど同時期の9月3日から5日に開催された「オータム・フォール」にも、魅力的なウニモグが出品車として姿を現していた。

●「G」クラスよりも走破性に優れた「ウニモグ」

1998年式メルセデス・ベンツ「ウニモグU1550L」のエスティメートは、約1400万円−1600万円(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
1998年式メルセデス・ベンツ「ウニモグU1550L」のエスティメートは、約1400万円−1600万円(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 そのウニモグは、1998年式のメルセデス・ベンツ「ウニモグU1550L」で、走行距離は3226km。年に300kmも走行していない、抜群のコンディションを誇る1台だ。

 1940年代に生産を開始したウニモグは、その機能性の高さから人気を呼び、1950年代に入るとスリーポインテッドスターを掲げ、ダイムラー・ベンツ自身によって生産されるようになる。

 ちなみにウニモグの生産台数が10万台を数えたのは1966年、以後20万台目は1977年に達成、販売はまさに堅調の一途を辿っているといっていいだろう。

 ウニモグのラインナップは、さまざまな作業用アタッチメントを取り付け、農業用などの作業をおこなうための多目的作業型ウニモグと、通常のクロスカントリー4WDでも走行できないような悪路を走破する機動性を重視した高機動型ウニモグがあり、出品車はもちろん後者である。

 またそれぞれにスタンダード・ホイールベースとロング・ホイールベースが用意されており、車名の最後に添えられる「L」はロングを意味する。

 キャビンはシングルとダブルのいずれかが選択が可能だが、実用性を考えると多くのカスタマーはデュアルキャブを選んだようだ。リアには実用的なデッキがあり、その左右には乗員が横向きに乗車することが可能な簡易なシートがある。

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