韓国ヒュンダイは10月に再上陸!? 話題のSUV「ネッソ」 ユーザーからの反響はどう?

実際にネッソに乗ってみた。日本での使い勝手はどうなの?

 エニカで貸し出しがおこなわれているネッソ。借りた人からの評価はどのようなものでしょうか。

 エニカでヒュンダイ・ネッソのページを見ると9月28日現在21件の評価がついており、カーシェア車両としての評価は全項目で5点満点。とくに貸し出しや返却の際の丁寧な対応に評価が集まっています。

 では車両についてはどうでしょうか。実際に借りた人からは次のようなコメントがありました。

・燃料電池車というものに初めて乗りました。清潔感がありとても素敵なクルマでした。
・初めて水素自動車に乗りましたが、加速も含めてとてもスムーズに動き、快適なドライブができました。
・水素自動車なのでガソリン代が掛からずスゴイお得なシェアでした! モーターなので加速もスムーズでとても運転しやすいクルマでした。

 ほかのシェア車両にない独自のサービスとして「燃料代無料」は嬉しいものです。エニカのお知らせには300km(24時間)まで水素充填が無料と書いてありますが、実際は事後精算で全額無料。

 ただし事前にヒュンダイに確認し、指定された水素ステーションで充填する必要があります(ステーションの有資格者が充填)。

 また、基本の受け渡し場所は、神奈川県横浜市のみなとみらいになりますが、横浜・新宿・渋谷・品川・豊洲など、横浜や都内中心部であれば(事前相談の上)無償デリバリーしてくれることもありがたいサービスです。

イベント時に配布されたカタログには保証期間が明記されるなど日本導入が間近なのが分かる(写真:加藤博人)
イベント時に配布されたカタログには保証期間が明記されるなど日本導入が間近なのが分かる(写真:加藤博人)

 それでは筆者(加藤久美子)が実際にエニカでネッソをシェアしてみて感じたことを「◎/〇/△/?」でシンプルに解説します。

【◎なトコロ】

●後退ガイドラインLEDランプ(世界初)

 さまざまな新装備や機能が盛りだくさんですが、世界初の機能として、バックをする際、後方の路面に向けて点線パターンのガイドラインランプが照らされます。ドライバー自身はもちろん、周囲の歩行者や車への注意喚起にもなります。

●ウィンカーは右、ワイパーは左

 右ハンドル輸入車としては非常に珍しく、日本と同様の位置で違和感なく使えます。

●ブラインドスポットビューモニター

 ウィンカーを操作した側の後方視界(死角)が即座に目の前のメーターディスプレイに表示されます。リアルな映像でとても良い!

【〇なトコロ】

●ブリッジタイプのセンターコンソール

 運転席と助手席の間にある大きなセンターコンソールは「2階建て」になっており、上は操作スイッチ、下は置くだけ充電などができる収納スペースで使いやすいです。

●コンソールの操作スイッチ

 電動式シフトボタンなど最新機能に加えエアコンやオーディオの音量ボタンなどもここに集約。タッチパネル操作ではないので、直感で操作しやすく安全性にも優れています。

●パワフルで加速力十分

 水素を燃料にしている特別感が良い意味でありません。振動やノイズもほぼなく、滑るようにパワフルに加速します。

【△なトコロ】

●オートフラッシュドアハンドル

 キーを持って近づくと自動でドアハンドルが出て走り出すと自動で格納されます。スタイリッシュで防犯の観点からも良いと思われます。

 持ちやすく使いやすいハンドルですが、外から人が乗ってくるときのハンドルの出し方が分かりにくかったですが、後日確認したところ、クルマが起動した状態でも、ドアをアンロックにすれば自動で出てくるとのことです。

●取扱説明書(紙)が英語だけ

 インフォテイメント内の取扱説明書は日本語に対応していますが、冊子の取説はまだ英語のみでした。日本で正式に発売となれば日本語が用意されるはずです。

●センターコンソールから続くアームレスト

 少し高めの位置にあってアームレスト自体は調整不可なので、身長によってはシート座面の調整が必要。

【?なトコロ】

●メディアの音量調整

 故障かどうかは不明ですがラジオもiPhone接続時もすべての状態で音量の調整ができませんでした。

※ ※ ※

 賛否両論ある韓国ブランドのヒュンダイ。日本で正式に発売されれば、同じFCVとしてトヨタ「ミライ」やホンダ「クラリティ FUEL CELL」のライバルとなるかもしれません。

【画像】ネッソと次期ミライ 写真で比較する(35枚)

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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