惜しまれつつ消えた車の初代とは!? 歴史ある絶版車3選
ブームをけん引したほど大ヒットした三菱車とは!?
●三菱「パジェロ」
三菱初代「パジェロ」は1982年に発売。「ジープ」に匹敵する高い悪路走破性を発揮しつつ、より乗用車に近い使い勝手の良さから、新時代のクロスカントリー4WD車として高く評価されました。
発売当初はメタルトップとキャンバストップの商用車登録のみしかラインナップされませんでしたが、1983年には乗用車登録のワゴンと3列シート車を追加するなどバリエーションが増え、徐々にパジェロの人気が高まります。
クロスカントリー4WD車では定番の、堅牢なラダーフレームにボディを架装するつくりを採用し、搭載されたエンジンはさまざまなニーズに対応するよう、2リッターのガソリンと2.3リッターのディーゼル、同じくディーゼルターボを設定。
さらに使い勝手の向上を目的に4速ATの追加や、トップグレードのワゴンには3リッターV型6気筒エンジンを搭載することで、ユーザー層の拡大を図りました。
1991年には、悪路走破性をそのままに走行性能や快適性、安全性を大きく向上させた2代目パジェロが登場。「RVブーム」ではパジェロがけん引役となって、大ヒットを記録しました。
また、パジェロは長距離ラリーの「パリ・ダカールラリー」でも優勝することで、海外でも高性能さが認められ、欧州やアジア圏でも人気となります。
その後、国内ではRVブームの終焉とともに販売台数の低迷が始まり、2019年8月をもって国内販売を終了。2021年には海外向けも含め、生産を終える予定です。
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現在、国内の自動車市場で売れているクルマといえば、SUV、コンパクトカー、ミニバン、そして軽ハイトワゴンが挙げられますが、ほぼこれら以外のモデルは人気がないのが現状です。
かつては前出のクロスカントリー4WD車やセダン、クーペ、ステーションワゴンが隆盛を誇った時代がありましたが、ニーズの変化によって次々と淘汰されてしまいました。
いま、世界的に人気のSUVも、今後のニーズによっては淘汰される運命にあるのかもしれません。