惜しまれつつ消えた車の初代とは!? 歴史ある絶版車3選

毎年、各メーカーから新型車が発売されますが、その影でひっそりと生産を終えるクルマもあります。かつてヒットしたクルマでも、ニーズの変化から販売が低迷すれば、消えるしかありません。そこで、長い歴史がありながら生産終了となったクルマ3車種の初代を振り返ります。

直近で生産を終えたクルマの初代を振り返る

 2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響から、各メーカーは新型車の発売や発表延期が相次ぎましたが、緊急事態宣言が解除された後は、新型車が続々と登場しています。

近年、絶版となったモデルの初代を振り返る
近年、絶版となったモデルの初代を振り返る

 毎年、数多くの新型車が発売されますが、その影で生産を終えるクルマもあり、なかには、かつて大ヒットしたモデルや、長い歴史のあるモデルも含まれます。

 人気が低迷するとフルモデルチェンジやマイナーチェンジをおこなうことで、人気の復活を狙いますが、ニーズが無くなってしまったクルマの場合は消えるしかありません。

 そこで、長い歴史がありながら生産終了となったクルマ3車種の初代はどんなだったか、振り返ります。

●トヨタ「コロナ マークII」⇒「マークX」

大衆車ではない新たなジャンルを目指した「コロナ マークII」
大衆車ではない新たなジャンルを目指した「コロナ マークII」

 1966年にトヨタは大衆車の初代「カローラ」を発売。マイカー時代の到来という時代背景から、日産「サニー」とともにヒットしました。

 そして、マイカーの普及が加速するとクルマに対するニーズも多様化し、ユーザーの上級車志向に合わせて1968年に登場したのが、「トヨペット コロナマークII」です。

 ボディは「コロナ」よりもひとまわり大きくなり、コロナと同等な価格のベーシックなグレードから、当時としては贅沢なパワーウインドウを備えたモデルまで幅広く用意されるなど、上級車を身近にしました。

 また、1969年には最高出力140馬力を誇る1.9リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する2ドアハードトップ「トヨペット コロナマークII 1900GSS」を発売。

 コロナをベースにDOHCエンジンを搭載した2ドアハードトップが、「トヨタ1600GT」と名付けられていましたが、マークII 1900GSSはその後継車だといわれたほどスポーティで、ワンランク上の車格だけでなく速さを求めるユーザーに支持されました。

 その後、コロナ マークIIは「マークII」に車名を変え、1980年代の終わりにはハイソカーブームで大ヒットを記録。2004年にスポーティセダン「マークX」となり、2019年をもって生産を終了しました。

●スバル「レガシィB4」⇒「レガシィ セダン」

スバル起死回生のヒット作になった初代「レガシィ」
スバル起死回生のヒット作になった初代「レガシィ」

 1989年に発売されたスバル初代「レガシィ」は、それまで同社の主力車種だった「レオーネ」の後継車として発売。シャシからエンジンまですべてを一新した新世代のセダン/ステーションワゴンです。

 折からのスキーブームやアウトドアブームをキャッチアップできたことで、レガシィは大ヒットを記録し、当時、経営状態が悪化していたスバルの救世主となります。

 トップグレードには200馬力を誇る新開発の2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載し、フルタイム4WDによる道を選ばない走行性能の高さが、高く評価されました。

 また、レガシィの高性能さをアピールするために、1990年から世界ラリー選手権に参戦。優勝は1度だけでしたが、ポテンシャルの高さを証明し、欧州でも人気を獲得

 その後も同様なコンセプトで代を重ねましたが、「レヴォーグ」の登場によって、レガシィ ツーリングワゴンは2014年に国内販売を終了し、セダンの「レガシィB4」もニーズの低下から2020年7月に国内販売を終了しました。

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