かつてヒットしたのに生き残れず!? 消えた王道ステーションワゴン5選

ヒットした初代を超えられなかった日産の大型モデルとは

●日産「ステージア」

初代を超えられなかったが王道のワゴンとして支持された2代目「ステージア」
初代を超えられなかったが王道のワゴンとして支持された2代目「ステージア」

 前述のクラウンと同様で、日産も7代目「スカイライン」までステーションワゴンをラインナップしていました。

 8代目(R32型)からは廃止されましたが、日産はボルボ「850エステート」のヒットの影響もあり、1996年にステーションワゴン専用モデルの初代「ステージア」を発売。

 R33型スカイラインと主要なコンポーネンツを共用することで開発されたことで、スカイラインGT-Rのエンジンやドライブトレインが異色された「ステージア260RS」が登場するなど、スポーティな走りが堪能できるステーションワゴンとしてヒットしました。

 その後、2001年に、11代目のV35型スカイラインが採用した新FRプラットフォームを共用する2代目となり、エンジンは2.5リッターと3リッターのV型6気筒を搭載。

 また、ステージア専用のエンジンとして、最高出力280馬力を発揮する2.5リッターV型6気筒ターボを搭載する「250t RS FOUR V」設定されるなど、初代の260RSを彷彿とさせました。

 グレード展開はラグジュアリーな「RX」シリーズとスポーティな「RS」シリーズ、クロスオーバーSUVのような外観の「AR-X FOUR」を設定。

 外観は初代よりも全体的にやわらかなラインによって構成されるボディで、大きな車体を有効に使った伸びやかなフォルムです。また、いかにもステーションワゴンというような、リアハッチ部分をストンと切り落としたサイドビューが印象的です。

 2代目ステージアは、よりプレミアムな大型ステーションワゴンへと進化しましたが、初代ほどの人気を獲得できず、2007年に生産を終了。後継車はありませんでした。

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●ホンダ「アコードツアラー」

ヨーロピアンテイストのデザインが特徴的な「アコードツアラー」
ヨーロピアンテイストのデザインが特徴的な「アコードツアラー」

 1976年に誕生したホンダ初代「アコード」は、発売当初は3ドアハッチバックのみでしたが、すぐにセダンが追加され、3代目ではステーションワゴンタイプの3ドアハッチバック「アコードエアロデッキ」が登場。

 そして、4代目では1991年にシリーズ初のステーションワゴン「アコードワゴン」が追加されました。このアコードワゴンはアメリカホンダで生産される輸入車で、好景気という背景とワゴンブームに乗り、人気となります。

 その後もアコードワゴンは代を重ね、2008年には車名を「アコードツアラー」とした5代目が登場。

 外観は欧州のステーションワゴンに通じるスタイリッシュなフォルムで、実際に北米仕様ではなく欧州仕様と共通のボディでした。

 搭載されたエンジンは全グレードが2.4リッター直列4気筒で、最高出力206馬力を発揮。5速ATが組み合わされ、上質でスポーティなステーションワゴンに仕立てられています。

 2011年のマイナーチェンジでは、2リッターエンジン搭載車が追加されるとともに、2.4リッターエンジン搭載車には、高い運動性能と快適性を両立した「タイプS」が加わります。

 タイプSは専用セッティングのサスペンションや、フロントブレーキディスクが17インチ化され、外観も専用デザインのフロントグリルやヘッドライト、空力性能に優れたフロントスポイラーやサイドシルガーニッシュなどが採用され、見た目も走りもグレードアップされました。

 しかし、アコードツアラーが登場した時点で、すでにステーションワゴンの人気は下落していたため、販売は好調とはいえず、2013年に国内モデルの生産を終了。

 この代をもって、アコードのステーションワゴンは消滅してしまいました。

※ ※ ※

 現在、人気のSUVはクロスオーバータイプが主流のため、ステーションワゴンでも実用性の面はほとんど変わりません。

 したがって、今後ステーションワゴン復権の可能性はゼロではありませんが、一旦ラインナップが縮小されてしまったことで、国産車では選択肢が少ないのが実情です。

 1車種でも大ヒットすることになればラインナップの拡充も期待できますが、現実的にはかなり難しい状況です。

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