いま見ると妙にカッコいい!? 1980年代デビューのハッチバッククーペ3選
全車DOHCとして高性能路線となったモデルとは!?
●ホンダ「クイントインテグラ」
現在、ホンダの販売チャネルは「ホンダカーズ」に統一されていますが、かつては「クリオ」「プリモ」「ベルノ」の3チャネルを展開していました。
なかでもベルノ店は1978年に、スペシャリティカーの初代「プレリュード」の発売に合わせていち早く立ち上がった販売チャネルです。
このベルノ店から1980年に発売された「クイント」は、シビックの上位車種にあたり、欧州テイストの5ドアハッチバックボディを採用。
しかし当時、5ドアハッチバックは売れないジンクスがあり、実際にクイントの販売は低迷してしまいます。
そこで、1985年にクイントの後継車「クイントインテグラ」を発売。全車DOHCエンジン搭載した3ドアハッチバッククーペとなり、スタイリング、走りなど、全てが一新されました。
クイントインテグラの外観は、リトラクタブルヘッドライトを採用したショートノーズ・低ボンネットが特徴で、リアではサイドに少し回り込んだラップラウンド・リアウインドウとハイデッキを採用することでスポーティなフォルムを演出。
数か月遅れで追加された4ドアセダンと5ドアハッチバック(SOHCエンジンを設定)も基本的なフォルムは3ドアハッチバックと同様で、どれも直線基調のクーペスタイルが斬新でした。
高性能かつスタイリッシュなクイントインテグラは、同時期に発売された「シビックSi」と人気を二分し、次世代から「インテグラ」となり、ホンダのスポーティカーラインナップの中核となります。
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日本の自動車市場では平成の30年間で、トレンドが目まぐるしく変化したといっていいでしょう。そのため、多くのクルマが登場すると同時に、淘汰されていったクルマもあります。
今回、紹介したクーペや2BOXの3ドアハッチバック、セダン、ステーションワゴンなど、かつて一世を風靡したモデルでも生き残っているのはわずかです。
現在はミニバンやSUVがトレンドを超えて定番となっていますが、これらも急激に淘汰される時が来るのかもしれません。