7代目に劇的進化! メルセデス新型「Sクラス」フルモデルチェンジ
独メルセデス・ベンツは2020年9月2日、フラッグシップセダン「Sクラス」を7年ぶりにフルモデルチェンジ、新型をオンラインで世界初公開した。
ショートボディは先代Sクラスよりもホイールベースが約70mm延長
独メルセデス・ベンツは2020年9月2日、フラッグシップセダン「Sクラス」を7年ぶりにフルモデルチェンジ、新型をオンラインで世界初公開した。
W223型と呼ばれる新型Sクラスには、従来どおりショート/ロングの2種類のボディが用意される。ボディサイズは全長5179mm×全幅1954mm×全高1503mm、ホイールベースは3106mm(ショート)と、先代Sクラス(W222型)と比較して全長は54mm長く、22mm幅広く、10mm背が高くなっている。またホイールベースは71mm長くなった。
ロングボディは全長5289mm、ホイールベースは3216mmだ。これは先代Sクラスより全長は34mm、ホイールベースは51mm長くなっている。また荷室容量は20リッター増えて最大550リッターになった。
オプションでリアアクスルステアリング(4WS)も用意する。低速走行時は最大角度10度、逆位相に操舵される機能のおかげで、4WS機能がない場合と比較して、回転サークル(最小回転直径)が約2m小さい10.9mという小回り性能も得ているという。
このリアアクスルステアリングは、高速走行時は前輪と同位相に最大4度操舵され、操縦安定性を高めている。
空気抵抗係数(Cd値)は0.22と、Sクラスは世界でもっとも空力性能の高いクルマのひとつとなっている。そのため、前面投影面積は200平方センチメートルと大きくなったにもかかわらず、Cd値は先代Sクラスよりも低くなっている。
ボディサイズ拡大にともない、新型Sクラスは室内空間が拡大している。
フロントシートのヒジまわりは先代と比較して38mm広がった。またリアシートは頭まわりが16mm、ヒジまわりは11mm(ロングボディ)から23mm(ショートボディ)、足元は24mm(ロングボディ)から41mm(ショートボディ)と、それぞれ広がっている。
インテリアは優雅さと高品質を追い求めた結果、ラウンジのような心地よさを作り出している。インテリアデザイナーは人間工学に基づいたディスプレイの配置など、デジタルとアナログを調和させた高級感を追い求めたという。
センターコンソールにある新しい有機ELディスプレイのサイズは239.06mm×218.8mmで、アクティブスクリーンの対角線は12.8インチ。画面面積は先代モデルより64%拡大している。またMBUX(Mercedes-Benz User Experience)の演算能力は、先代モデルのシステムと比較して50%向上、「ハイ!メルセデス」は27の言語に対応するという。
ドライバーディスプレイは291.6mm×109.4mmで、対角線は12.3インチ。この新しい3Dドライバーディスプレイは、ボタンに触れるだけで3D表示を可能にした。3Dグラスをかけなくても、本物の立体感が得られるものだ。
搭載されるエンジンは、まず3リッター直列6気筒ガソリン/ディーゼルが登場する。組み合わされるトランスミッションは9Gトロニック(9速AT)だ。
「S500 4マティック」は354ps・520Nmの最高出力・最大トルクとなり、「S450 4マティック」は367ps/500Nmを発生、さらに22ps・250Nmを発生するモーターがアシストする。またディーゼルモデルは「S400d」が330ps・700Nm、「S350d」286ps・600Nmとなる。
S500 4マティックの0-100km/h加速は4.9秒、最高速度は250km/h(リミッター)というパフォーマンスが発表されている。
2021年にはプラグインハイブリッドモデルも登場。航続可能距離は最大100kmとなる。
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先代Sクラス(モデルシリーズW222、2013年デビュー)セダンの3分の1以上が中国向けだった。中国のSクラスの顧客は、平均年齢が40歳ともっとも若い。
世界では、Sクラスセダンはロングホイールベースのモデルが主流で、10人中9人がロングバージョンを選択しているという。
新型Sクラスの日本での発売は未定だ。
cd値は前部投影面積と関係ありませんよ、cd値と前部投影面積で空気抵抗は出てきますが。