かつて赤い車は違法だった!? 車にまつわる変な法律/規制5選
法律でボディカラーが規制されていた!?
●赤や白いクルマは違法だった!?
新車を購入する際に悩みどころなのが、オプション装備とボディカラーではないでしょうか。なかでもボディカラーは購入の最終段階まで悩む人が多いといわれています。
近年は屋根を異なる色とする2トーンカラーが軽自動車を中心に流行していたり、限定車のみで採用する特別な色、追加料金を払って塗装してもらうオプションカラーなど、さまざまな選択肢があります。
また、一部の高級車では、オーナーの好みによってどんな色でも調合して塗装するオプションが用意されるケースもあります。
現在は自由にボディカラーが選べますが、1950年代には赤や白といったボディカラーは、法律で禁止されていました。
理由としては消防車や救急車などの緊急車両に見えるからというものでしたが、1960年代には撤廃されています。
その撤廃に尽力したのがホンダで、スポーツカーの「S500」を発売する前に「小さいクルマだから赤にカラーリングして目立たせたい」と決まり、開発の担当者が運輸省に何度も足を運んで交渉したといいます。
最初は門前払いの状態だったそうですが、最終的に認められ、赤いS500の発売が可能になりました。
ほかのメーカーもホンダに追従して赤いクルマを発売し、現在に至ります。
●クルマは宝石と同じく贅沢品だった!?
最後はクルマに関わる税金の話です。1989年の法改正で消費税が導入されましたが、それ以前はクルマの車両価格には「物品税」が上乗せされていました。
物品税は別名「贅沢税」ともいわれ、贅沢品とみなされたクルマや、ゴルフクラブ、化粧品、宝飾品、テレビ、ユニークなところではコーヒーにも物品税が課せられており、いまでは考えられないような状況でした。
またクルマの場合、3ナンバー車が23%、5ナンバー車が18.5%、軽乗用車が15.5%と、かなり高い税率となっており、1988年度の物品税の税収のうち、自動車関連だけで約50%にあたる1兆円が収められていました。
そして、平成になって消費税が導入されると物品税が廃止され、なかでも3ナンバー車は数十万規模で値下げされたモデルもあり、爆発的に普及。
しかし、消費税導入当初は3%の税率でしたが、クルマ関連は税収が下がることを危惧して税率は6%でスタートし、段階的に下げられ、1994年に3%となりました。
クルマは人生で2番目に高い買い物といいますが、30年ほど前までは贅沢品とみなされていたのは、ずいぶんと時代遅れな考え方だったのではないでしょうか。
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もうひとつクルマに関わる自主規制といえば、国内モデルの180km/hリミッターがあります。
日本の高速道路の制限速度は乗用車で100km/h、一部区間で120km/hになると話題になりましたが、じつは180km/hリミッターの根拠は曖昧です。
そんななかボルボは今後、世界で販売するクルマすべてに180km/hリミッターを設定し、さらに180km/h以下の速度に任意で設定できるようにすると発表しました。
これは、先進安全技術が作動する速度限界があるためで、ボルボ車に起因する事故をゼロにするという目標に対しての処置です。
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