「カウンタック」と「LM002」同じV12を搭載したランボルギーニがまさかの落札価格!

「カウンタック」と同じエンジンを搭載した「LM002」

 今回、RMサザビーズ「SHIFT MONTLEY」に出品されたもう1台のランボルギーニは、カウンタック25thアニバーサリーと同じく1989年型の「LM002」である。

 最新SUV「ウルス」の登場で、再びスポットライトを浴びたLM002は、ランボルギーニ初のクロスカントリー4WDにして、現代の超高性能SUVの先駆けともいうべき一台である。

●1989 ランボルギーニ「LM002」

当初、軍用車として開発を進めていたが、紆余曲折の末、市販化にこぎつけた「LM002」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
当初、軍用車として開発を進めていたが、紆余曲折の末、市販化にこぎつけた「LM002」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 もともとアメリカ/NATO軍からの正式採用を目指して開発されたプロトタイプ「チータ」から発展し、「LMA」など複数の試作車両を経て、1986年から「LM002」として市販が開始された。

 シリーズ生産モデルとなったLM002は、カウンタック・クワトロバルボーレ/アニバーサリー用の5.2リッターV型12気筒4カムシャフト48バルブのエンジンを、クロスカントリーカーの使用目的に適合させるべく、若干ながらディチューンして搭載。

 それでも最高出力450psをマークし、総重量では3tオーバーに達する巨体を、実に210km/hまで引っ張ったとされている。

 ボディは軍用車然とした武骨なもので、巨大なタイヤも相まってその迫力は乗用車の常識を超えたものとなっていた。しかしその一方で、インテリアは豪奢な本革と天然ウッドパネルによって設えられるという、当時としては異次元的なスーパー・クロスカントリーカーであった。

 LM002はまさしく唯一無二の存在であったゆえに、極めて高価だったわりにはなかなかの成功作となり、1993年に生産を終えるまで328台(ほかに301台説もあり)が、サンタ・アガタ・ボロネーゼのランボルギーニ本社工場からラインオフしたという。

「SHIFT MONTLEY」の公式WEBカタログによると、今回の出品車両は1989年に生産され、アメリカでかつて人気を集めたフィットネスクラブ・チェーン「Bally Total Fitness」創業者にデリバリーされ、現在に至るまで2オーナーとのことである。

 また、近年9万ドル(邦貨換算約950万円)を投じて全塗装や内装の改修などを含めた大規模なリフレッシュが施されたばかりで、カタログ写真を見る限りでは現在でも素晴らしいコンディションを保持しているかに見える。

 RMサザビーズ社が設定したエスティメートは、ここ数年のLM002のマーケット相場に準じた27万5000ドル−32万5000ドル(邦貨換算約2900万円−3400万円)。8月15日に締め切られたオンラインオークションは、25万ドルまで上昇したところで終了となった。

 つまり、手数料を合わせると27万5000ドル(約2900万円)という、いみじくもカウンタック・アニバーサリーとまったく同価格で落札されることになったのである。

【画像】同じエンジンを搭載していた「カウンタック」と「LM002」とは?(22枚)

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