程度の良い中古車はプレミア価格も! 24年前に登場した三菱「ランエボIV」とは
このように、ベースモデルごと刷新され第2世代へと進化したエボIVは、WRC(世界ラリー選手権)でも大活躍。1997年シーズンの第1戦から参戦し、トータルで18戦中6勝をあげ、1996年のエボIIIに続き、1997年もエースドライバーのトミ・マキネン選手がドライバーズタイトルを獲得しています。

そんな速さを持ったエボIVですが、デビュー当時から非常に人気が高く、これまでのエボ同様に限定生産モデル扱いでしたが、結果として1万3134台の販売台数を記録。これはランエボ史上でもっとも売れたモデルとなっています。
そのため、20年以上も前のモデルながらまだ中古車も普通に流通しています。
ただし、クルマの性格上、走行距離が多めの中古車が多い印象を受けます。ちなみにまだ「ネオクラシック」扱いのプレミア価格にはなっておらず、だいたい70万円から150万円前後の値付けになっていますが、チャンピオンズカーであるエボIVだけに、今後はプレミア価格になっていく可能性が高いと予想されます。
何より第1世代より明らかに骨太なスタイルになり、フォグランプ内蔵のフロントエアロバンパーと相まって、古臭さを感じにくいデザインは、いま見てもカッコイイと素直に思いますし、いちばん売れたのも納得できる「ランエボ」らしさがもっとも感じられる1台でもあります。
登場から20年以上経過しているため、経年劣化した部分が隠せない状態の中古車も多いですが、安価で手に入れてコツコツと自分なりにカスタムしていく楽しみかたには最適な1台ともいえます。
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エボIVからはじまる第2世代の「ランエボ」は、現代のクルマに通じる充実した装備や電子制御された足まわり、パワフルな280psターボエンジンなど、ファンが望む要素をすべて盛り込んだモデルになっています。個人的には、ランエボが一番トンガっていたのがこの第2世代だった印象があり、何度か手に入れたいと思ったこともあります。
すでに20年以上前のモデルとは思えないルックスのエボIV、いまでも乗ってみたいと思わせるリトルモンスター・マシンです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。














