海の向こうで大人気! アメリカで売れてる意外な日本車5選

セダン低迷のアメリカでも日産とトヨタは売れている

●日産「アルティマ」

 その国独自の規制に合わせて日本専売モデルがあるように、海外輸出専用の日本車も数多くあります。

 そのひとつである「アルティマ」は、アメリカにおける日産の主力セダンで、日本で販売されている姉妹車「ティアナ」とは明らかに違うスポーツセダンのようなデザインが特徴で、2018年にデビューした現行型は6代目になります。

日産が北米で販売する「アルティマ」
日産が北米で販売する「アルティマ」

 全長4901mm×全幅1850mm×全高1447mmというミドルクラスらしいサイズは、日本でいえば「スカイライン」と同カテゴリです。

 先進運転支援システムである「セーフティシールド360」を2020年モデルから標準装備。「プロパイロット」も中級グレード以上のモデルに標準装備しています。

 搭載されるエンジンは、2.5リッター直列4気筒自然吸気と世界初の可変圧縮比エンジンである2リッターVCターボを設定しており、VCターボはV型6気筒エンジンに匹敵する248馬力のパワーを実現しながら、直列4気筒らしい低燃費も両立させた新世代エンジンとなっています。

 2019年にアメリカで20万9438台を販売するなど、低迷するセダン人気のなかでも堅調な売れ行きを記録しています。

●トヨタ「カムリ」

「カローラ」と並び、トヨタの屋台骨を支える世界戦略車の重責を果たしているのが「カムリ」です。2019年には、セダンが不人気なアメリカでも33万6978台を販売しています。

 FFによる直進安定性と快適な居住空間でロングドライブを快適にこなす高級セダンとして、1980年にデビューしたカムリは、2017年に登場した現行型で10代目を迎えるロングセラーシリーズ。

 現行モデルは、全長4885mm×全幅1840mm×全高1445mmというサイズで、ホンダ「アコード」や日産 アルティマと同じミドルクラスに属しています。

 パワートレインは次世代を担う新設計の2.5リッターガソリン+モーターによるハイブリッドシステム「THS II」を採用し、システム全体で211馬力のパワーを発揮します。

 ちなみにアメリカ市場向けには301馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒エンジン搭載モデルもラインナップされており、単なる乗りやすいセダンではなく、スポーティさと高級感のバランスが人気の秘密だといえます。

 カムリはアメリカの乗用車部門で16年連続トップを獲得した実績を持っているほど、すでにアメリカ市場では当たり前の存在になっているようです。

※ ※ ※

 アメリカで売れている意外な日本車を5台紹介しましたが、じつは2019年にアメリカでもっとも売れた日本車はトヨタ「RAV4」で44万8071台が販売されました。

 2019年に国内市場に復活したRAV4は、アメリカでウケの良いワイルドなデザインを身につけ、日本でも高い人気を誇っています。

 同じプラットフォームの「ハリアー」が、アメリカでは「ヴェンザ」として発売される予定ですが、こちらもアメリカでの販売ランキング上位に食い込んでくるかが注目されます。

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