25年で半減!? 今後も減少は止まらない? ガソリンスタンドが廃業に追い込まれる理由

燃費が良いハイブリッド車や軽の台頭でガソリン消費量が減った

 燃料の消費量も減っています。商用車が多く使う軽油はほぼ横這いですが、ガソリンに関しては、2000年代から一貫して減り続けています。

 4輪車の保有台数は、毎年増減を繰り返しながら大きな変化はないものの、新車として売られるクルマの燃料消費量は減りました。

ハイブリッドのパイオニアであるトヨタ「プリウス」(現行モデル)
ハイブリッドのパイオニアであるトヨタ「プリウス」(現行モデル)

 2009年に先代のトヨタ「プリウス(3代目)」が登場した頃から、ホンダなど他メーカーを含めてハイブリッドが増えています。

 いまでは日本国内で売られる小型/普通乗用車の内、約40%がハイブリッド(マイルドタイプを含む)や電気自動車など、モーター駆動を併用するクルマになりました。

 また最近は軽自動車の人気も高いです。国内で新車として売られるクルマに占める軽自動車の比率は、1990年頃は25%でしたが、2000年頃には30%まで高まり、最近では40%弱に達します。

 軽自動車の燃費性能も向上しており、10年前と比べると、燃料消費量は約30%削減されています。

 つまりクルマの環境/燃費性能が向上し、燃費の優れた小さなクルマやハイブリッド車に乗り替えるユーザーが増えたことで、ますます燃料消費量が減ったのです。

 クルマの燃費性能は、無限に向上するわけではありませんが、今後も地道な改善は続きます。それによって燃料の売り上げが下がり、給油所がさらに閉店すると、ユーザーは不便を強いられることになります。

 クルマの販売促進も妨げます。給油所のメンテナンスに補助金を交付する事業は既におこなわれていますが、交通インフラの一環として、社会全体で維持していくことも大切でしょう。

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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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