月1回は要確認! でも意外と知らない? 車のタイヤ空気圧のチェック方法とは
タイヤの空気圧を定期的にチェックすることは非常に重要です。しかし、最近はセルフ式ガソリンスタンドが増加し、今までスタンドの店員にお任せだった空気圧チェックも自分ですることが多くなってきています。自分でタイヤの空気圧をチェックするには、どうすればよいのでしょうか。
意外と重要なタイヤの空気圧チェック
クルマと路面の接点として重要な役割を果たしているタイヤですが、クルマが走っているときの接地面は、タイヤひとつにつきハガキ1枚分程度といわれています。
そして、普段はタイヤの空気圧についてあまり気にしない人もなかにはいますが、じつは空気圧によって燃費に影響が出るだけでなく、偏摩耗やバーストを発生させる原因にもなる重要なチェックポイントなのです。
タイヤの空気圧を自分でチェックするには、どのようにすればよいのでしょうか。
フルサービス式のガソリンスタンドが多かった頃は、給油の際に店員へ「空気圧チェックもお願いします」と頼んでいた人も多いでしょう。
しかし、現在ではセルフ式のガソリンスタンドが増加してきており、ある程度のチェックやメンテナンスは自分でしないといけない時代になってきています。
まず、タイヤの空気圧について確認しておきたいのが、クルマごと(タイヤサイズごと)にメーカーが定めている「指定空気圧」が違うということです。
以前は「kgf/cm2(重量キログラム毎平方センチメートル)」という単位で表されていましたが、1999年から新しい計量法によって「kPa(キロパスカル)」という国際単位でも表記されるようになりました。
この指定空気圧がメーカー推奨の適正数値であり、運転席ドア開口部の目立つ場所に、適正な空気圧が記載された表が貼られています。それが「指定空気圧表」です。
では、愛車の空気圧が指定空気圧より低い場合は、どんな症状が出やすくなるのでしょうか。都内のタイヤ専門店の店長に話を聞いてみました。
「適正値より低い空気圧の場合、まず考えられるのが燃費の悪化です。
タイヤには『荷重指数』と呼ばれる、最大負荷能力を示す数値があります。簡単にいえば、ひとつのタイヤでどれだけの重さの使用に耐えられるか、という数値ですが、空気圧が低いと縦方向に十分な荷重がかけられず『たわみ』が発生してしまう場合があります。
そうすると、転がり抵抗が増えて燃費が悪化してしまうのです。ちなみに空気圧が適正値より50kPa低下していると、郊外路での燃費が約4%、市街地では約2%悪化するといわれています」
この『たわみ』は、ハンドル操作にも影響を及ぼします。タイヤの空気圧が低いと路面との接地面は増えますが、転がり抵抗が増えて走行中のハンドル操作が重くなったり、左右に振られるなど安定性が低下するといわれています。
「また空気圧不足のままで走っていると、タイヤが本来あるべき形状で回転しないため、一部に想定外の熱が発生し、タイヤサイドに切れ目が発生したり、パンクの原因にもなりかねないというのも知っておいてほしいですね」(タイヤ専門店の店長)
では、空気圧は「指定空気圧」より常に高めにしておけばいいと思われがちですが、高すぎてもデメリットがあるのだそうです。
「空気圧を高めすぎると、まず路面の段差などの衝撃を上手に吸収できず、乗り心地が悪化します。また、タイヤの接地面がセンター寄りになって中央部分だけ摩耗が進んでしまう『偏摩耗』が起こりやすくなり、結果としてタイヤの寿命を縮めてしまうことになります」(タイヤ専門店の店長)
空気圧は低すぎても高すぎても、タイヤの性能を十分に引き出すことができません。またタイヤはその構造上、自然と少しずつ空気が抜けていくのので、空気圧は適正に保つためにも月に1度くらいの頻度でチェックするといいそうです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。