世界初公開されたレクサス新型「LS」 高級車の歴史を変えた初代セルシオと比べてみた

新型LSと初代セルシオを比較すると31年の進化がわかる

 1989年に発売された初代セルシオと新型LSを比較すると、31年のLSの進化が見えてくる。

 今回は、初代セルシオと従来型LSを比較してみた。改良新型LSの詳細なスペックはまだ明らかになっていないが、マイナーチェンジなので従来型LSと基本的なスペックは大きくかわらないはずだ。

レクサス改良新型「LS」のエクステリア
レクサス改良新型「LS」のエクステリア

●スリーサイズ:現行型は初代よりも全長が240mm長い

 まず、大きさを比較してみよう。

 初代セルシオは全長4995mm×全幅1820mm×全高1425mm(エアサスペンションは1400mm)、ホイールベースは2815mmだった。

 対する現行LSは、全長5235mm×全幅1900mm×全高1450mm(FR。AWDは1460mm)、ホイールベースは3125mm。つまり初代と比べると全長は240mm長く、全幅は80mm幅広く、全高は25mm高くなっている。ホイールベースは110mm長くなった。

 ちなみに、初代セルシオは室内長2020mm×室内幅1515mm×室内高1160mm。現行型LSは室内長2080mm(Fスポーツ、Iパッケージは2145mm)×室内幅1615mm×室内高1160mmとなっている。

 車両重量は、初代セルシオが1690kgから1750kg。現行型LSは2150kgから2390kgだ。

 このクラスのライバルが全体的に代を重ねるごとに大型化するため、LSもこの31年間で大きくなっている。

●パワートレーン:初代セルシオは1種類、現行型LSは2種類

 初代セルシオに搭載されたパワートレーンは、260ps・36.0kgm(約353Nm)を発生する1UZ-FE型4リッターV型8気筒ガソリンエンジン。

 現行型LSは422ps・600Nmを発生する3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジン(LS500)と、299ps・356Nmを発生する3.5リッターV型6気筒エンジンに180ps・300Nmを発生するモーターを組み合わせるハイブリッド(LS500h)の2種類。駆動方式は初代がFR、現行型LSはFRと4WDを用意している。

●燃費:ハイブリッドも用意する現行型が圧倒的に優れる

 セルシオは1989年から2006年まで、3代約17年間の歴史があるが、ハイブリッド仕様は発売されなかった。レクサスLSにハイブリッドが登場したのは2007年のこと。これは4代目LSに設定された。

 初代セルシオの10モード燃費は、A仕様・B仕様・C仕様が7.1km/L、C仕様Fパッケージ装着車が6.7km/Lだった。

 対する現行LSは、ハイブリッドモデルのWLTCモード燃費が12.6km/Lから13.6km/Lという、このセグメントのモデルとしては優れた燃費を叩き出している。ガソリンエンジンモデルのWLTCモード燃費は発表されていないが、JC08モード燃費は9.2km/Lから10.2km/Lとなる。

 ハイブリッドの燃費の良さだけに目が行きがちだが、ガソリンエンジン車も相当良くなっているのが特徴だ。

●車両価格:23年という時の流れをしみじみと感じさせる

 初代セルシオと現行型LSを比較して、一番大きな差は車両価格かもしれない。

 初代セルシオ登場当時の価格は一番安いA仕様で455万円(東京。消費税抜き)、最上位グレードのC仕様Fパッケージ装着車でも620万円だった。

 これは消費税抜きの価格で、1989年当時の消費税率は6%(自動車の税率は特例処置)だったから、それを掛けてみると初代セルシオの価格帯は482万3000円から657万2000円となる。

 対する現行型LSは、「LS500」の2WDが999万6000円(消費税込)から。最上級の「LS500H EXECUTIVE」(AWD)は1711万7000円になる。

 エントリーモデルの価格差は517万3000円、最上級グレードでの比較では、なんと1054万5000円もの差が出てくる。

 初代セルシオが登場した当時、高級車が売れに売れた時代だった。それでもセルシオの価格は国産セダンのなかでは高価だったが、現行型LSとの価格差を見ると、やはり31年という時代の流れを感じる。

レクサス改良新型「LS」のエクステリア。クーペスタイルでスポーティなデザインだ
レクサス改良新型「LS」のエクステリア。クーペスタイルでスポーティなデザインだ

※ ※ ※  

 リリースによると、レクサスのチーフ・ブランディングオフィサー/マスタードライバーの豊田章男氏は、歴代LSを「常にイノベーションの精神を貫き、その時代に新たな技術や価値を提供することで変革を起こすクルマ」と位置付けているという。

 現行型LSは2017年にフルモデルチェンジされた5代目モデル。フラッグシップとしてたゆまぬ進化を続けるLSだからこそ、2020年初冬に日本で発売される予定の、改良新型LSの出来が楽しみになってくる。

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1件のコメント

  1. ここまで車のニュースがトヨタを祀る理由って何だろか?
    セルシオをトヨタ店から除外してからLSが売れなくなった説明会はどうするのだろうか?
    それと初代セルシオはそこまで言うほどの車じゃないのに
    私は初代から20系2代目を乗り継いだが扱いやすさは2代目が良かった気がするのだが
    ディスクローターも大型化されて車の基本の曲がる止まるは歴代ナンバーワンだと思うのだが?
    ましてや新型LSはガソリン車でも先代600hより重いし、新開発のシャシって何?
    いちいちセルシオを実質レクサス専売にしておきながらセルシオ時代の顧客情報を照会してLSの資料を送付してきたり、一旦トヨタ店への信頼は何だったのか?
    先代LSまではセルシオ寄りの寸法だったので乗り継いできたけど新型はさすがに巨体すぎて迷わずw222S400hに乗り換えたが、これまたトヨタに→ならえの企業孝行な合理化セダンで期待に反してカウンターパンチを食らってダウンw
    1980〜1990年代のメルセデスはもう帰ってこないしね。
    どこかの自動車雑誌の評論家が何かとLSとSクラスを比較してベンツを絶賛したところで私に言わせりゃ双方惨敗な車なのだが?好みの違いなのかな?

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