メーカー自らがターボチューンしたモデルもあった!? 往年の高性能オープンカー5選
メーカー謹製のボルトオンターボ!?
●マツダ「ロードスター ターボ」
1998年に登場したマツダ2代目「ロードスター」は、シャシやエンジンを初代から踏襲して、大きく変わることを選択しませんでした。
一方で、外観はリトラクタブルヘッドライトから固定式に変わるなどイメージチェンジを図り、細部にまで手を入れられ、より洗練されたオープン・ライトウェイトスポーツカーへと進化。
そして、2代目「ロードスター」最大のトピックスとなる2台の特別なロードスターが誕生します。
まず、2003年10月から完全受注生産でクーペボディに改造された「ロードスター クーペ」を発売。このモデルは元々オープン用に作られたシャシに、ハンドメイドで屋根部分を溶接したクローズドボディとなっていました。
さらに、2004年2月には1.8リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「ロードスター ターボ」が登場。
ターボチャージャー装着によって最高出力は160馬力から172馬力に、最大トルクは17.3kg-mから21.3kg-mにアップと、決して大幅なパワーアップではありませんでしたが、低回転域からトルクを発生させるセッティングで、気持ちの良いアクセルレスポンスを実現していました。
ロードスター ターボは限定350台とわずかな台数しか販売されず、歴代ロードスターでターボチャージャーを搭載した唯一のモデルとあって、貴重なモデルです。
●トヨタ「MR-S」
1999年に発売されたトヨタ「MR-S」は、「MR2」の実質的な後継車としてデビュー。MR2と大きく異なる点として、ルーフを手動ソフトトップの2シーターオープンカーとなっています。
また、ハイパワーなターボエンジンを搭載した2代目MR2に対し、MR-Sは1.8リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、最高出力は140馬力と控えめなスペックです。
しかし、1トン前後の重量まで軽量化されたため、心地良い加速感とミッドシップならではの運動性能の高さ、そして手軽にオープンエアドライブが楽しめたことで人気となります。
そして、MR-Sの特徴のひとつとして、5速MTに加え、国産量産車初の「シーケンシャルマニュアルトランスミッション(以下、SMT)」が採用されたことが挙げられます。
SMTは2ペダルのセミATと呼ばれるトランスミッションで、クラッチ操作が自動で、変速操作はシフトレバーを前後に動かして手動でおこない、レーシングカーをイメージさせました。
同様なタイプのトランスミッションは、現在のオートメーテッドMTがありますが、MR-SのSMTは変速が完全に手動です。
MR-Sは国内のスポーツカー市場の縮小もあり、販売不振が続いたことで2007年に生産を終了。後継車はありませんでした。
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欧州メーカーでは、いまも高性能なオープンカーは数多く存在していますが、日本では4代目ロードスター、ホンダ「S660」、2代目コペンだけになってしまいました。
そんななか、2020年6月に電動ソフトトップを備えた「LC500 コンバーチブル」が登場。パワーユニットは5リッターV型8気筒自然吸気エンジンのみで、クーペと同様に4シーターです。
価格は1500万円とかなり高額ですが、レクサス「CS」以来のラグジュアリーなオープンカーということで、話題となっています。
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