あなたの愛車は大丈夫? タイヤの空気圧 インチアップしたら適正値はどう変化する?
愛車のタイヤの適正空気圧は、ドライバーが知っておくべき知識のひとつです。多くの場合、ドアを開けたときに見えるシールに書いてありますが、純正と異なるタイヤサイズの場合は、適正空気圧が変化することもあるといいます。どのように決めるのでしょうか。
タイヤの空気圧は1か月に1回以上の点検が必要
クルマのカスタマイズ手法のひとつに、タイヤとホイールの交換があります。なかでも見た目の印象を変える「インチアップ」と呼ばれる手法は、タイヤの外径を変えないまま、タイヤの厚みである偏平率を下げて、ホイール径をアップする方法です。
では、インチアップした場合、タイヤの適正空気圧はどうなるのでしょうか。
クルマには、そのクルマに装着されるタイヤごとの適正空気圧の表記が「車両指定空気圧」として、運転席ドア開口部の目立つ場所 や取扱説明書に記載されています。
タイヤの空気は自然に抜けるため、JATMA(日本自動車タイヤ協会)では1か月に1回以上の点検を求めています。
もし、空気圧不足のまま走行した場合、燃費の悪化だけでなくタイヤの損傷につながり、ひどいときには走行中にタイヤが破裂するなどの危険につながるおそれもあります。
空気圧の調整は、通常であれば、走行してタイヤが熱を発していない冷間時に指定数値となるように調整します。
調整にはポンプやエアーゲージを使いますが、自分で道具の用意ができない場合は、ガソリンスタンドの給油時に備えられていることの多い空気充填機を使う方法が便利です。
しかし、自動車メーカーの車両指定空気圧は、タイヤやホイールが純正品の場合を想定したもので、純正以外のタイヤとホイールを組み合わせた場合の明確な空気圧の基準は、運転席ドア開口部にも説明書にも記載していません。
適正に空気圧を調整しているつもりでも、異なるサイズのタイヤやホイールを装着するインチアップをおこなっていれば適正空気圧は変化します。
ある大手タイヤメーカー系のショップに聞いても「インチアップ、ドレスアップに関して明確な規定がございません」と答えるのみです。
では、実際にタイヤ装着の現場では、具体的にどのようにタイヤ空気圧を決めているのでしょうか。
タイヤメーカーに関わらず、幅広くホイールとタイヤの脱着サービスをおこなっているタイヤショップに聞きました。
――インチアップした際のタイヤの空気圧は、どのようにしていますか。
タイヤメーカー側で、タイヤサイズとホイールのリム幅で推奨されている空気圧があるので、基本的にはその値でお渡しさせていただいています。
最近は、タイヤメーカーもロードインデックス(LI・タイヤの負荷能力)についてWebに公開していますが、まだ認識しているお客さまは少ないように感じますし、タイヤショップやガソリンスタンドでも完全に理解している店舗は少ないかもしれません。
インチアップタイヤ空気圧計算機アプリがありますよ。