車に地図を載せている人が減少? カーナビやマップアプリなど地図のデジタル化が進む訳
現在でもクルマで地図を愛用している人には、どんな理由がある?
以前は「1台に1冊」といっていいほど車載されていた地図ですが、近年はどのように使われているのでしょうか。
「目的地を目指す」や「行き先の道順」などを把握するためとしてのアナログの道路地図は、その役目を終えつつあるように見えます。
通信インフラが普及した現在、ほぼ全国でスマホが使えるようになりましたし、さらにこれからは「IoT(インターネット・オン・シングス)」の時代となり、インターネットで情報を扱うのが当たり前になっています。
カーナビもこれまでのアメリカの衛星経由で入手していた位置データではなく、国産の準天頂衛星システム「みちびき」の運用もあって、より高精度なデータを入手できるようになりました。
現在販売されている地図ランキングを見ると、ベスト10のほとんどが世界地図や特定のエリアに特化したマップなどが上位を占めています。
世界地図などは学生の受験用として活用されるケースが多く、これまでのような道路地図という側面では、クルマ用というより、カーナビの普及があまり進んでいないバイクのツーリング用がほとんどです。
ほかには全国の道の駅を網羅したものなど、より趣味性の高い地図が選ばれているようです。
地図データを開発する企業は、国産メーカーと契約を結び、純正ナビに地図データを提供。出版物としての地図から、データ提供サービスへとスムーズに移行できた企業ほど業績を伸ばしています。
現在でもクルマを運転するときに道路地図を使っている人には、どのような理由があるのでしょうか。複数のユーザーに聞いてみました。
・地図そのものが好き。地図からその地形などを連想する楽しみがある。
・地図の見方に慣れているので、ヘディングアップが慣れない。
・カーナビだと現在の自車の方向が瞬時に把握しにくい。
・古いクルマなので、ナビをビルトインするスペースがない。
カーナビの画面に抵抗を感じるというより、いままで地図を使ってきた習慣から使い続けていて、どんな状況でも見やすいというのが主な理由のようです。
また、地図も愛用している人は、カーナビを使用する場合に進行方向に対して前方を中心に表示する機能「ヘディングアップ」ではなく、画面上で常に北が上にある状態で表示する機能「ノースアップ」を利用するケースが多いようです。
地図が画面上のデータになっても地図(本)と同じように北が上に来るほうが位置関係を把握しやすいのだそうです。
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インターネット環境や電源を必要としない点は本の地図のメリットですが、スマホのカーナビアプリは新しい道ができるとすぐにデータを更新して表示してくれるメリットもあり、一長一短な部分もあります。
たまには地図を広げて、自分なりの抜け道やルートを開拓してみてもいいかもしれません。
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