姿・カタチが思い出せない!? かつて一世を風靡した車の最終モデル5選
かつて若者が熱狂したモデルも消滅
●ホンダ「プレリュード」
1978年に発売されたホンダ初代「プレリュード」は、「シビック」「アコード」という2枚看板から、さらに車種を拡充するために開発された2ドアクーペです。
しかし、シビックに似たフロントマスクはスペシャリティカーとしては弱く、人気車にはなりませんでした。
そして、1982年に登場した2代目では、外観のデザインを一新。低いボンネットの先端にリトラクタブルヘッドライトを配置し、全高1295mmのワイド&ローで流麗なフォルムや、充実した装備によって、女性からも人気の「デートカー」としても注目を集めました。
1987年に発売された3代目は、外観は2代目からのキープコンセプトとしながらより洗練され、デートカーとしての人気がさらに高まります。
また、量産車世界初の4輪操舵が設定されたことも、3代目の大きなトピックスです。
1991年に発売された4代目では海外市場を意識したボディ、エンジンとも大型化しますが、日本では先代ほどのヒットにはなりませんでした。
そこで、1996年に登場した5代目は、3代目をオマージュしたようなシャープなデザインに一新。トップグレードには220馬力を発揮する2.2リッターエンジンを搭載し、優れた足まわりと相まって、走行性能も高められました。
しかし、すでに2ドアクーペのニーズは縮小しており、2001年に販売を終了。プレリュードはこの代をもって消滅しました。
●マツダ「ファミリア」
初代マツダ「ファミリア」は1963年に発売された大衆車で、セダン/クーペ/ワゴンなど、さまざまなボディバリエーションをラインナップしていました。
1967年に登場して2代目ではロータリーエンジン搭載車をラインナップするなどスポーティなモデルとなり、3代目ではオーソドックスなセダン/クーペになります。
そして、1977年発売の4代目では、これまでとは異なるコンセプトの3ドア/5ドアハッチバックボディに生まれ変わりました。なお、国産車のハッチバックとしては初めて4ドア+ハッチバックのボディ形態を採用した、記念すべきモデルです。
しかし、他社がFFの小型車を開発するなかFRとしたことで、室内空間の広さでは不利だったことから、1980年に発売された5代目ではFFとなり、若者を中心に支持され大ヒットを記録。
1985年発売の6代目と1986年発売の7代目では、高性能なDOHCターボエンジンにフルタイム4WDを組み合わせた高性能グレードが設定されて、ラリーなどモータースポーツで活躍することで、ブランドイメージを高めました。
ところが、1994年に登場した8代目では一転してベーシックカーへと変貌。そして、1998年に発売された9代目ではラインナップを整理してセダンとステーションワゴンとなります。
このモデルではエンジンや足まわりがチューニングされた「マツダスピードファミリア」が限定販売され、高性能モデルが復活を果たしました。
しかし、市場ではファミリアのニーズはすでに低く、2004年に販売を終了。後継者は「アクセラ」で、現在も「マツダ3」として販売されています。
※ ※ ※
今回、紹介したセドリック/グロリアのように、長い歴史があるモデルでも人気が低迷すれば消滅してしまいます。
また、自動車メーカー自体の体力という問題もあり、三菱やマツダは極端に業績が悪化し、かつて大規模な車種整理がおこなわれ、三菱はセダンの製造、マツダはミニバンの製造から撤退してしまいました。
世の中の景気にも左右されるため、現在、世界中を蝕んでいる新型コロナ禍を考えると、自動車メーカーの今後の動向が注目されます。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。