新型ハリアーはドラレコ要らず!? トヨタ初採用の前後録画がスゴい

2020年6月17日に発売されたトヨタの新型「ハリアー」。デザインや走行性能などさまざまな部分が全面刷新されましたが、安全・快適機能でトヨタ初として注目されているのが、前後録画機能が付いている「デジタルインナーミラー」です。ドラレコ要らずともいわれるこの機能はどのようなことができるのでしょうか。

話題の新型ハリアーに搭載されるドラレコ的な機能はどんなもの?

 待望の新型モデルが発売されたトヨタ「ハリアー」。そんな新型ハリアーに搭載されて注目となっているアイテムが前後方録画機能のついたデジタルインナーミラーです。従来のドライブレコーダーとはどのような違いがあるのでしょうか。

新型ハリアーにトヨタ初として採用された前後録画機能付きの「デジタルインナーミラー」
新型ハリアーにトヨタ初として採用された前後録画機能付きの「デジタルインナーミラー」

 前後方録画機能とは聞きなれない名称ですが、ひとことでいえば前後方向を録画できる機能のこと。インナーミラー(いわゆるルームミラー)に液晶ディスプレイが組み込まれていて、カメラで捉えた映像を映すタイプ(通常の鏡にも切り替えられる)になっているほか、前後カメラの映像を録画して記録に残せるものです。

 昨今デジタルインナーミラーは搭載が進んでいますが、それを録画できるのは珍しい機能といえ、ドライブレコーダーと似た機能だとイメージできます。

 デジタルインナーミラーの前後方録画機能をオンにしておくと、エンジンをかける(ハイブリッド車ではシステムを起動する)と自動で起動し、リヤウインドウ上付近に組み込まれた後方カメラ(デジタルインナーミラー用)と、フロントウインドウ上部に組み込まれた録画専用カメラの映像が常時録画となります。エンジン始動ごとに特別な操作は必要ないのは気軽です。

 録画機能はインナーミラーをデジタルミラーモード(後方カメラ映像)にしているときだけでなく通常の鏡の状態にしているときにも作動。デジタルミラーモード時は、システムが正常に作動しているとミラーの右上に小さなカメラのアイコンと「REC」という文字が点灯します。

 また「衝撃検知録画」機能も搭載。常時録画中に一定以上の衝撃などを受けると、衝撃検知前の約12秒間と衝撃検知後の約8秒間の映像を通常の別ファイルとして10ファイルまで保存(それ以上は上書きされる)。

 衝撃検知のタイミングによっては合計録画時間が最大約80秒になることもあるようです。

 そのほか、ボタンを押すことにより、ボタンを押す前の約12秒間と押した後の8秒間の映像を20ファイルまで保存する「手動録画」機能も搭載。

 またスイッチを押して静止画を撮影する「静止画撮影」機能も備えています。静止画撮影は500枚まで保存できます。

 さらに、いずれも情報として車速、日付、そしてGPSによる位置情報も記録。そういった機能から判断すると、一般的なドライブレコーダーと同じ役割を期待できます。

 一方で、一般的なドライブレコーダーとの大きな違いといえるのが、録画した映像をその場で確認できないことです。

 新型ハリアーの前後方向録画機能に再生機能はなく、録画した映像を確認するにはルームミラーのスロットに備わるマイクロSDカードを取り出してパソコンなどで再生する必要があります。

 情報は動画が「MP4(MPEG-4)」、静止画は「JPG」という一般的なフォーマットで記録。パソコンなどでは簡単に再生できますが、たとえば事故が起きたその現場で状況確認のために動画をチェックすることまでは考えられていないのです。

 ちなみにカードスロットはルームミラーの下にあり、万が一にマイクロSDカードを落としてシート下などに入り込んでしまった際は探すのに苦労するのでくれぐれも注意しましょう。

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