受注好調の新型「ハリアー」 SUVの歴史を変えた初代ハリアーと比べてみた
2020年6月17日、4代目となるトヨタ「ハリアー」が登場した。2リッターガソリンエンジンとハイブリッドモデルを用意、車両価格は299万円からという、いま注目のSUVだが、その初代モデルは、世界の自動車市場での流行を変えた1台だったという。
初代「ハリアー」はレクサス「RX」として世界のSUV事情を変えた
2020年6月17日、4代目となるトヨタ「ハリアー」が発表・発売された。
新型ハリアーは、2リッターガソリンエンジンとハイブリッドの2種類のパワートレーンを用意、駆動方式はFFと4WDから選ぶことができる。また車両価格は299万円からという、いま注目のSUVだ。
流れるようなプロポーションはエレガントかつダイナミック。月販目標台数は3100台を見込むが、すでにWEB商談などで多数の注文が入っているという。
※ ※ ※
人気のSUV、ハリアーの初代モデルが登場したのは1997年12月25日。いまから23年前のことになる。
初代ハリアーは、1996年12月に発売された6代目「カムリ」をベースに、高級乗用車の基本性能とSUVの機動性・機能性をあわせ持つモデルとして開発された。
この初代ハリアーは、日本で登場した翌年の1998年、北米や欧州など世界の市場でレクサス「RX」として発売された。
日本でレクサスブランドの展開が始まったのは2005年。いまはトヨタ・ハリアーとレクサス・RXは違うブランドの別のモデルとなるが、2007年の3代目登場までは日本ではハリアー名で販売されていた。
初代RXが発売された当時、世界最大の自動車市場だった北米では、ラダーフレームを持つ本格的な4WDモデルが主流だった。
そんななか乗用車のプラットフォームを元にした前輪駆動(FF)ベースのSUVとして登場したRXは、その質感の高さや使い勝手の良さなどで大ヒット。「ラグジュアリークロスオーバーセグメント」を創り出した1台として、圧倒的な人気モデルとなっていく。
このRXの好調が引っ張る形で、レクサスは1999年に北米での販売がはじめて年間100万台を突破。2000年には輸入ブランドとしてはじめて月間2万台の販売、そして同年、レクサスは北米でラグジュアリーブランドとしてもっとも売れたブランドへと成長していく。
レクサスRXは、2002年にアメリカでもっとも売れたラグジュアリーSUVとなり、そして2003年にフルモデルチェンジをおこない2代目へと進化した。
このレクサスRXの大ヒットがきっかけで、世界中のプレミアムブランドが北米市場をターゲットに乗用車をベースとしたSUVを開発していく。
2000年に発売されたBMW「X5」、2002年に登場したポルシェ「カイエン」、同じく2002年に発売されたフォルクスワーゲン「トゥアレグ」など、各社から続々とSUVが登場した。この流れは2020年のいまも続いており、昨今のSUV人気をつくり出したきっかけになったのが、初代ハリアーの登場と言い換えることもできるだろう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。