軽の三つ巴合戦開幕! タフト&ハスラー&ジムニーの似て非なる違いとは
タフトとハスラー、走りにはどのような違いがある?
タフトとハスラーのドライブフィールは五分五分といったところでしょう。それは互角といった意味ではなく、それぞれ一長一短だからです。
まず剛性感の高さから生まれるハンドリング性の良さは、間違いなくタフトに感じます。DNGAモデル第三弾となるタフトは、「しっかり感」のフィーリングを重点的にチューニングしたのではないでしょうか。
ハスラーが格段悪いというわけではありませんが、ステアリングの切り出し始めからクルマが挙動し出すまでで、ハスラーはフワッとしたものを感じます。サスペンションが柔らかめにセッティングされているのも、そうした感覚の要因であり、ハスラーの方が乗り心地がいいと感じるユーザーもいると思います。
パワートレインは、どちらかというとスズキの方が気持ち良く回せます。低回転からのスムーズな立ち上がり方は、やはりマイルドハブリッドのおかげでしょうか。
ダイハツのNAエンジンは回り方が少々重く、また吸気音や高回転で発生する金属的なノイズも気になりました。ロングドライブが多いのであれば、間違いなくターボを選ぶべきだと思います。
両車のキャラクターを端的にいうのであれば、タフトは「デザイン」「クオリティ」「男っぽさ」で、ハスラーは「遊び心」「機能」「かわいらしさ」です。
ハスラーは先代の進化版なのであえて多くは語りませんが、タフトの開発陣が狙ったのは間違いなく「軽サイズでありながら、上のクラスのクオリティ」であり、「道具感」です。
そして、「その上のクラス」に見えてくるのが、ラダーフレームの高い剛性感を持つジムニーやジムニーシエラです。
本格オフロード4WDと軽クロスオーバーをライバル視するなんてナンセンスだという人もいますが、実際の市場を見渡してみるとジムニーでオフロードをドライブする人は一握りです。
多くの人はあのゆるカワなデザインに惹かれて買っており、卓越した悪路走破性が欲しいわけではありません。
タフトは190mmのロードクリアランスを持っていますが、この数値があれば河原やキャンプ場などのダートは余裕で走ることができます。
さらにジムニーのユーザーを見ていると、1名か2名での乗車がほとんどで、後部座席は基本的に荷物置き場になっています。車内で寝る人は少なく、ほとんどがテントを使ってキャンプをしている様子を見かけます。
ジムニーのデザインは唯一無比ですが、ラダーフレームやサブトランスファーは一般のユーザーにとって縁遠いものです。
キャンプシーンで走るオフロードのレベルを考えればモノコックボディのフルタイム式4WD、もしくはFFでも十分。
ジムニーは日本にはオーバースペックですし、林業関係者でもない限りはクロスオーバーで十分にまかなえます。
まったく異なるジャンルのモデルでも、実は使われ方はほぼ一緒なのです。そしてダイハツは「ジムニーを納車まで1年半も待つなら、タフトでいかがでしょう」と考えているはずです。
果たして、タフトとハスラー、そしてジムニーに関心があるユーザーの心をどう捉えて、市場にどのように反映されるのか。興味深く見守っていきたいところです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
また湧いて出やがったよクソ記事が。
これ以上こんなタイトルならJAROへくるまのニュースとダイハツを連絡したい。
内装に圧倒的な差があるって言ってるけど、どうみてもハスラーのが上なんだよな
タフトとハスラー比較なら分かるけど、ジムニーを出してくる意味が分からない。