100万円台の「914」から1億6000万円の「935マルティーニ」まで! ポルシェ・オークション速報!!

注目の935マルティーニは、1億6000万円で落札!

 今回の「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」オークションはオンライン限定ということで、通常の対面型オークションのように1台につき数分で決してしまうことはない。6月3日から出品ロットナンバー順に競売がスタートし、6月11日の締め切りまでの一週間にわたって、事前登録してあれば世界中からいつでも入札できるシステムとなっていた。

1997年型Ruf CTR2シュポルトは、68万2000ユーロ(約8240万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's
1997年型Ruf CTR2シュポルトは、68万2000ユーロ(約8240万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 世界のポルシェ・エンスージアストたちがオークションの進行を注視していた新型935マルティーニは、序盤戦の6月4日(現地時刻)の段階で64万ユーロ、中間地点の7日には76万ユーロまで上昇し、あっという間に新車価格である70万1948ユーロを上回ってしまった。

 そして、最終日の締め切り直前3時間で競売はヒートアップし、85万ユーロから120万ユーロまで上昇したところで終了。オークショネア側の手数料も加えれば、エスティメート(推定落札価格)に達する132万ユーロ(約1億5950万円)で落札された。

 また、前述の1955年型356スピードスターは35万7500ユーロ(約4320万円)。1967年型911は10万6700ユーロ(約1290万円)。1993年型928GTSは5万7200ユーロ(約691万円)。そして、1997年型Ruf CTR2シュポルトは68万2000ユーロ(約8240万円)と、大方のポルシェたちがエスティメートに届く価格に到達。無事落札となった。

●904GTSは、締切間近に8500万円まで上昇!

1964年型904GTS(カレラGTS)は、69万3000ユーロ(約8450万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's
1964年型904GTS(カレラGTS)は、69万3000ユーロ(約8450万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 一方「プティジャン・コレクション」の904GTSは、締め切り4時間前の段階で46万5000ユーロまで上昇。さらに最後の1時間でビッド合戦となり、最終的にはエスティメートに肉薄する69万3000ユーロ(約8450万円)で、新しいオーナーが決した。

 また、7万1500ユーロ(約864万円)で落札された1960年型356Bカブリオレも、エスティメートにはいま一歩のところで到達しなかったものの、その傍らで1966年型912は4万700ユーロ(約495万円)で落札。

 加えて、もとより控えめな価格設定だった1971年型914-1.7は1万3750ユーロ(約166万円)、1984年型911カレラ3.2は3万7400ユーロ(約455万円)、1988年型911ターボも9万7900ユーロ(約1190万円)に達し、いずれも無事に落札されることになった。

 新型コロナウイルス禍による景気の先行き不安や、対面型オークションに比べると少々高揚感に欠けるオンライン限定オークションでは、この数年間ですっかり高値安定が定着していたポルシェであっても大幅な価格下落は免れないとする予測があり、筆者も概ねその見方に同意であった。

 ところがフタを開けてみれば、コロナ禍以前と大きく変わらない堅調ぶりに瞠目させられる結果となった。

 やはりポルシェは、いつの時代も確たるファンによってガッチリ支持されている。今回のオンラインオークションでも、その事実が揺らぐことはなかったようである。

●ポルシェ製トラクターは苦戦

1950年型「A111」は、3960ユーロ(約48万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's
1950年型「A111」は、3960ユーロ(約48万円)で落札(c)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 ところでいささかの蛇足ながら、今回の「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」では、スポーツカー/レーシングカーではないポルシェも出品されていた。1950年代から1960年代に「ポルシェ・ディーゼル」のブランド名で製造された、農業用トラクターである。

 プティジャン・コレクションからは1950年型「A111」(推定落札価格1万ユーロから2万ユーロ)と1956年型「Allgaier AP22」(推定落札価格1万5000ユーロから2万ユーロ)が出品。

 しかし、それぞれ3960ユーロ(約48万円)および4180ユーロ(約51万円)という、少々厳しい価格で落札されることになった。

 またプティジャン・コレクション以外でも、ポルシェ・ディーゼルとしては最終期にあたる1963年型の「Super Export」(推定落札価格3万ユーロから5万ユーロ)が出品されたが、こちらも貴重な農耕用オプション満載ながら2万2000ユーロ(約267万円)という、こちらも出品者にしてみれば不本意な落札価格に終わってしまった。

 このシビアなオークション結果は、たとえ「ポルシェ」の名を冠していようとも、クラシックカー以上に購買層が限定されるクラシック・トラクターのマーケットが、コロナ禍の影響もあって足踏み状態にあることを示している……、とも考えられるだろう。

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1件のコメント

  1. 昔通っていたビルの会社がポルシェデザインの代理店をしていたそうで、ポルシェデザインの
    衛生陶器(便器ですな)が有りました。茶色や赤や青の、フロアごとに違う色の便器が並んでおりました。
    きれいでは有りましたが「よく壊れた」そうです。

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