さすがにシンプルすぎるでしょ! 驚くほど質素な車5選
走るためだけに特化した質素なクルマとは
●トヨタ「86 RC」
スバルと共同開発されたFRスポーツクーペのトヨタ「86」は、2012年にデビュー。
搭載されているエンジンは最高出力207馬力(AT車は200馬力)を誇る2リッター水平対向4気筒DOHC自然吸気で、スバルが開発した「FA20型」をベースに、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わせたものです。
水平対向エンジンならではの「超低重心FRパッケージ」によって、優れたコーナーリング性能を発揮し、発売以来スポーツドライブ好きたちから人気を博しています。
そして、発売当初、86にはモータースポーツベース車である「86 RC」がラインナップされました。
レース用に仕立てることを前提にエアコン、スピーカー、カップホルダーバニティミラーなど、必要ないものが撤去され、さらにバンパーは未塗装でホイールもスチール製となっています。
価格は199万円(消費税込)と安価でしたが、エアコンを後付けすることができず、普段使いには厳しいストイックなモデルです。
現在、86 RCはラインナップから消滅していますが、スバル「BRZ」には「RA Racing」というモータースポーツベース車が設定されています。こちらはマニュアルエアコンを標準装備していますので、普段使いも可能です。
●ルノー「スポールスピダー」
1990年代中頃のF1では、ルノー製エンジンがホンダに変わって常勝となっていました。このイメージを市販車にも取り込むため、ルノーは「スポールスピダー」を1996年に発売。
スポールスピダーはワンメイクレース用車両として開発されたモデルで、それを公道でも走行できるように最低限の装備を追加しただけなので、ヒーターやパワーステアリングなど、なにもなく、普段使いはまったく考えられていませんでした。
さらに屋根も簡易的な幌も無く、当初はフロントウインドウも無い状態で、運転時はヘルメットを被ることが推奨されましたが、後にフロントウインドウが装備された仕様が追加されました。
エンジンは最高出力150馬力を発揮する2リッター直列4気筒を、リアミッドシップへ横置きに搭載。決してパワフルなエンジンではありませんが、アルミ製スペースフレームとFRP製の外装により1トンを下まわる車体には十分なパワーでした。
製造はルノーのレース部門である「ルノースポール」が担当し、日本にも100台ほどが正規輸入されましたので、いまも中古車として流通しています。
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現在、日本ではシンプルな装備のクルマは減ってしまいましたが、新興国向けモデルでは数多く存在します。
そうしたモデルを日本でも売って欲しいと考える人もいるかもしれませんが、やはり安全面を考えるとかなり難しいです。
また、現代のクルマに慣れてしまったユーザーにとって、新興国向けモデルの質感や仕立ては、受け入れられないでしょう。ある意味、贅沢になってしまったのかもしれません。
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