皇室御用達の激レアモデルや意外なセダンもあり!? 珍しい国産高級車5選
トヨタの意外な高級車とは!?
●トヨタ「プロナード」
トヨタ「プロナード」は、米国トヨタが現地生産するトップモデル「アバロン」をベースに日本仕様に仕立てられ、2000年から輸入・販売されました。
ボディサイズは全長がクラウンに近い4895mmで、全幅はセルシオに匹敵する1820mmというワイドさ。さらにサイドウインドウの角度を立てたことにより、広大な室内空間を実現しています。
そのため、前後席とも3人掛けのベンチシートの6人乗り仕様がラインナップされました。
搭載されたエンジンは、全グレードとも3リッターV型6気筒で、これをフロントに横置きにしたFFとなっています。
またサスペンションは4輪ストラットのオーソドックスなタイプですが、上級グレードには4本のショックアブソーバーを独立制御する「スカイフックTEMS」を備え、ロードホールディング性能と乗り心地が同時に高められました。
装備も豪華仕様で、本革シートが設定されるだけでなく、全車運転席にパワーシートを採用し、DVDナビゲーションを標準装備するなど、トヨタでは数少ない高級FFセダンというポジションを確立。
しかし、プロナードはクラウンやセルシオを選ぶ保守的なユーザーを取り込むことができず、2004年に販売を終了。現在のアバロンは、北米のトヨタブランドでフラッグシップセダンとして人気があるモデです。
●ホンダ「コンチェルト」
ホンダの高級車といえば「レジェンド」を思い浮かべますが、1988年に発売された「コンチェルト」は、英国調の小さな高級車を目指したモデルです。
当時、ホンダが業務提携をしていたイギリスのローバーグループと共同開発され、ボディは6ライトウインドウが特徴的な直線基調のヨーロピアンスタイルとした、4ドアセダンと5ドアハッチバックをラインナップ。
搭載されたエンジンは、当時のシビックと同じ1.5リッターと1.6リッターの直列4気筒エンジンで、4ドアセダンには従来のスタンバイ式4WDだけでなく、前後輪と後輪左右のタイヤへ独立して駆動力配分をおこなう4WDシステム「INTRAC(イントラック)」を採用するなど、先進的な機能が盛り込まれていました。
上級グレードにはフルオートエアコンや電動パワーシート、キーレスエントリーが採用され、本革シート仕様が設定されるなど、クラスを超えた充実装備で「小さなレジェンド」と評されます。
しかし、この車格に豪華さを求めるニーズはあまりなかったことからヒット作にはならず、1992年に後継車となる「ドマーニ」が登場したことで販売を終了しました。
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最後に紹介したコンチェルトのように、小さな高級車を目指したクルマは、これまでにもトヨタ「プログレ」やマツダ「ベリーサ」があります。
しかし、これらのクルマも残念ながら一代限りで消えてしまいました。
やはり、日本には高級車=大型セダンという考えや、高級車については舶来主義が根強いためか、小さな国産高級車は難しそうです。
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