なぜシエンタ&フリードは売れ続ける? 日産も小型ミニバン投入か!? 今後のミニバン市場の行方とは

シエンタとフリード、ユーザー層は微妙に違う?

 それでは、どのような人が、シエンタやフリードを購入しているのでしょうか。トヨタとホンダによる直近のデータで比較します。

ホンダ「フリード」
ホンダ「フリード」

 両モデルとも幅広い年齢層に支持されているのですが、細かく見るとシエンタと比べてフリードは年齢分布が少し若くなっています。

 シエンタの場合、主流は30歳代から60歳代、一方フリードは20歳代から50歳代が主流です。

 男女比でも差があり、シエンタは男性が6割弱ですが、フリードは男性が約8割という結果です。

 結果、フリードの方が若いユーザーや男性ユーザーに受け入れられているということがいえます。一方、シエンタは比較的女性ユーザーが多い点が注目ポイントといえそうです。

 次に、ガソリン車とハイブリッド車の比率はどうでしょうか。

 シエンタでは、ガソリン車が45%、ハイブリッド車が55%。一方、フリードはガソリン車が52%、ハイブリッド車が48%となり、若干ではありますがシエンタの方がハイブリッド比率が高い傾向です。

 細かく見ると、フリードでは、2列シートモデル(フリード+)の方がハイブリッド比率が上がります。

※ ※ ※

 こうした、小型ミニバン・ツートップの安定した販売実績を受けて、ついに日産が動き始めると思われます。

 近年、モデルの車齢が長いことがディーラーからもユーザーからも問題視されてきた日産ですが、2020年5月の決算報告および将来事業計画の発表では、日本市場での積極的な新車攻勢を正式表明しました。

 2021年11月までに投入する12モデルのなかに「ノート」が含まれています。大方の予想では、ノートは2020年中に日本発売される可能性があり、日本市場の実情を考えると当然、シエンタとフリードに対抗した3列シート版が登場することが考えられます。

 日産の真骨頂である電動パワートレイン「e-POWER」と、運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載した新型ノートの登場で、小型ミニバン市場がさらに活気づくことが期待できるでしょう。

トヨタ シエンタの詳細を見る

ホンダ フリードの詳細を見る

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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