売れなくてヤバイ! 危機を救って一発逆転となった車5選
失敗作とまでいわれたクルマとは!?
●日産「ブルーバード」
長い歴史のあった日産を代表するミドルクラスカー「ブルーバード」は、歴代モデルのなかでも一気に販売台数が低迷した時期があります。
1963年に発売された2代目(410型)ブルーバードは、イタリアのデザイン工房であるピニンファリーナがデザインした欧州調のスタイリングで、先進的なモノコックボディを採用していました。
また、スポーティな「SS」グレードも設定され、アフリカ大陸を走るサファリラリーでもクラス優秀を遂げるなど、高性能さをアピールします。
しかし、トランクが後方に向かって下がる「尻下がり」なデザインが、ユーザーから不評となってしまい販売は低迷。
マイナーチェンジでリア部分のデザインを変更しましたが、販売台数は好転せず、ライバルのトヨタ「コロナ」に大きくシェアを奪われます。
そこで、当初からグローバルで販売することを想定した3代目(510型)が、1967年に登場。直線基調のシャープなデザインと、パワフルなエンジン、4輪独立懸架の採用により、見た目も走りも高く評価され大ヒットします。
3代目ブルーバードは日本では「ゴーイチマル」、北米では「ファイブテン」の愛称で親しまれ、とくにアメリカでの販売が好調だったため、「240Z」の成功の礎となったほどです。
最終的に世界で累計販売台数150万台以上を記録しました。
●トヨタ「クラウン」
1971年に発売されたトヨタ4代目「クラウン」は、それまでの国産高級車とは一線を画する外観で、いまでは当たり前になったボディ同色バンパーを採用するなど、先進的なデザインでした。
また、電子制御燃料噴射装置や電動リクライニングシート、アイドリングストップ機能など、当時最先端の技術を採用。
しかし、特徴的な外観は賛否が分かれ、保守的なユーザーから敬遠されて販売は低迷してしまいます。
後に「クラウン史上最大の失敗」と評されましたが、実際に最大のライバルである日産「セドリック/グロリア」の販売台数を下まわりました。
そして、発売からわずか3年後の1974年に、デザインを一新した5代目にモデルチェンジ。5代目では直線基調で重厚感のある高級車らしいデザインとなり、販売台数は劇的に回復。
メカニズム面は4代目を踏襲していましたが、4ドアピラードハードトップモデルが追加されるなど、新たな試みも採用されました。
こうして不遇な存在となってしまった4代目クラウンですが、いまではデザインが再評価され、オールドクラウンのなかでも、もっとも人気があります。
※ ※ ※
近年、ファミリアのようにすべてが刷新されるようなケースは、ほとんどありません。
また、外観のデザインやスタイルが大きく変わることも少なく、キープコンセプトとされるモデルが多い印象です。
それほど、現在のクルマは成熟しているということなのですが、新型車が出た時のワクワク感が薄れてしまうのも、寂しいところです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。