トヨタ「スープラ」は海外名だった!? 「Z」の対抗で誕生した初代「セリカXX」とは

よりスポーティになった2代目モデルは世界初のナビ搭載!?

 初代モデルはベースとなった2代目セリカから1年遅れで登場することとなりましたが、2代目セリカXXは、ベースのセリカが3代目になるタイミングと同時の1981年7月に登場。

 ラグジュアリーなグランドツーリングカーというキャラクターは、同年2月にデビューした初代「ソアラ」にバトンタッチし、セリカXXはよりスポーティなキャラクターに生まれ変わりました。

トヨタ2代目「セリカXX」
トヨタ2代目「セリカXX」

 セリカXXは当時多くのスポーツカーが採用していたリトラクタブルヘッドライトを採用し、セリカとは大きく差別化を図っています。

 足回りのセッティングは、当時トヨタと協力関係にあったロータス社が担当。

 見た目だけではなく、走りの面でも高いポテンシャルを備えたモデルに仕上がっており、搭載されるエンジンもソアラに搭載された2.8リッター直列6気筒DOHCの5M-GEU型をトップグレードに据えるなど、スポーツ性とGT性を兼ね備えたモデルに進化しました。

 登場からおよそ半年後の1982年2月に、2リッターターボエンジンを追加。1983年8月のマイナーチェンジでは、内外装の変更と共に同年3月から解禁となったドアミラーが標準装備となりました。

 スポーティな見た目や走りに注目されがちな2代目セリカXXですが、じつは世界初のナビゲーションシステムとなる「ナビコン」を上級グレードにオプション設定していたのです。

 ナビコンは、インプットされた目的地の方向と距離をコンピューターが記憶し、正しい方向を刻々と表示するもので、現在のナビのようなルート案内はありませんが、目的地の方角が分かるだけでも、知らない土地でのドライブが楽になったことでしょう。

 ちなみに2代目セリカXXの一部の部品は、前述のように協力関係にあったロータス社から1982年にリリースされた「エクセル」に流用されており、ミッションやデファレンシャルといった大きなパーツから、アルミホイール、ドアノブといったものまで、大小さまざまなものが使われていました。

 ベースとなったセリカは1985年8月に4代目へフルモデルチェンジを果たしますが、セリカXXは2代目のまま1986年2月まで継続販売され、その後いよいよスープラへとバトンタッチを果たします。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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2件のコメント

  1. XXって名称を使わなかったのは、XXって、向こうでは「チョメチョメ」っていう意味だかららしい。(性風俗サービスの意味)

  2. これ最低は4M-EUの2600じゃないと普通のセリカより遅いんだよね、ていうかM型って51年規制以前から非力なエンジンだったからね
    しかしながらGTを名乗れないソアラVR-TURBOもMT-EUでM型だったけど流石にこいつはTURBOで速かったね。

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