ヤリス&フィット好調でも 5月の新車販売 軒並み前年比5割を下回る
日本自動車販売協会連合会は、毎月上旬に前月の登録車販売台数を公表しています。2020年6月4日には、5月期の販売台数が公表されましたがほとんどの車種で前年比5割を下回ったようです。その要因はなんなのでしょうか。
コロナ禍の影響が大きく出てきた5月の新車販売
2020年6月4日、日本自動車販売協会連合会(自販連)は5月期の登録車販売台数を公表。それによると、同年2月に発売されたトヨタ「ヤリス」とホンダ「フィット」は新車効果もあり好調なものの、全体的には前年比5割を下回る結果となりました。
5月期の登録車販売台数TOP5は、1位トヨタ「ヤリス(1万388台)」、2位トヨタ「ライズ(7916台)」、3位ホンダ「フィット(7235台)」、4位トヨタ「カローラ(6540台)」、5位トヨタ「アルファード(5750台)」という結果となりました。
これらのTOP5は、新型コロナウイルスの影響が出ている最中でも比較的に好調だったモデルですが、6位のトヨタ「シエンタ(4344台)」は、順位こそ上位に位置づけしているものの、前年比57.3%と落ち込んでいます。
シエンタに関しては、2019年の同時期はマイナーチェンジ効果(2列シート車追加など)もあり、とくに売れていた時点との比較とはなるものの、コロナ禍の影響を受けていることは確実です。
実際にトヨタの販売店スタッフは「コロナの前までは、ファミリー層を中心に購入検討されていましたが、コロナによる経済不安などによって、店舗に来店されるファミリー層は全体的に減っている印象を受けます」と説明します。
これは、シエンタに限ったことではなく、新車市場全体に同じことがいえる状態で、7位のトヨタ「ルーミー」以降の前年比は大半が3割から5割という状況です。
とくにスバルの主力モデルの「インプレッサ(前年比28.9%)」、「フォレスター(前年比22.5%)」は前年比2割台となっています。
この状況について、スバルの販売店スタッフは「当店だけではないですが、コロナの影響により販売が低迷することと、生産工場の稼働を停止したことにより、登録出来るモデルが減ったことなどが挙げられます」と説明します。
登録車の場合、メーカーにより異なるものの販売店での購入手続き後にオーダー内容が工場に送られ、メーカーオプションなどの取り付けなどをおこないます。
その後、販売店に実車が届いた後に運輸支局または検査登録事務所で手続きをおこないナンバープレートを取得する流れが一般的です。
受注状況や人気度合い、オプション有無により異なるものの、新車の場合は購入から納車まで1か月から3か月掛かり、その期間のズレが自販連の公表する登録車販売台数に遅れて現れる形となります。
そのため、5月期の販売台数は、コロナ禍の影響が世間で騒がれ始めた2月末から4月の販売動向となるのです。
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