「空の分岐点」がなぜマツダ車の名前? 広島空港のご当地ウェイポイントが珍名な理由とは
名物ウェイポイント名、近々変更される可能性も?
広島空港のウェイポイント名にマツダの車種名が起用されている件について、マツダは認知していたのか、同社の広報担当者に聞くと「広島空港のウェイポイントにマツダの車種名と思われる文字が活用されている経緯や背景などにつきまして、弊社内で確認をいたしましたが分りませんでした」と話します。

一部のネットユーザーからは「宣伝のためではないか」という声もあるものの、そもそもウェイポイントの名称は、パイロットと管制官同士がやり取りをおこなう際に交わされる名前であり、外部に向けたものではありません。
したがって、広告や宣伝といった要因についての可能性は低いと考えられます。
マツダ車以外の車種名も使用されていることから、国交省航空局の担当者がいうように、シンプルに「分かりやすく親しみやすく発音しやすい」という3点を満たしているため、命名されたと考えられます。
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ネット上でも話題を集める広島空港のウェイポイントですが、今後はその独特な名称が失われる可能性があります。
前出の国土交通省航空局の担当者によると、3年から4年ほど前からウェイポイントの名称決定方法が厳しく改正されているとのことでした。
従来は、広島空港のようにウェイポイント直下の地名や国産品など、地域に由来したものを基準とした分かりやすい名前が採用されていました。
しかし、今後も同様の取り組みを続けると、各ウェイポイントの名称が重複してしまう問題が指摘されています。空の目印といわれるウェイポイントの名称が重複すれば、空路の統制が乱れることになるため、名称決定には慎重にならざるを得ないようです。
加えて、そもそも飛行ルート自体が見直される場合も多いとのことで、それに伴ってウェイポイントの名称が改められる可能性もあるでしょう。
重複防止と空路変更の影響というふたつの背景から、近い将来に広島空港の「名物」ウェイポイント名が変更されてしまう可能性も十分に考えられます。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。













