実は着物もNG? 意外と知らない道交法違反になる運転中の服装とは

クルマを運転する時に注意したいのが服装です。道路交通法では、その明確な定義が示されていないものの、各地域の条例によっては運転に適切な服装でない場合、違反切符を切られるケースも発生しています。

福井県では僧侶が違反切符を切られる事例も!

 道路交通法には、服装や履物に対する明確な記載はなく、着物でクルマを運転しても違反となることはありません。しかし、各自治体が制定する道路交通法施行細則によって、着物での運転は取り締まりの対象となるケースもあるようです。

着物でクルマに乗るイメージ
着物でクルマに乗るイメージ

 実際に、福井県では僧衣の男性が違反切符を切られる事例も発生。東海・中部地方を中心としたニュースを発信する中部新聞によると、2018年9月に僧侶の男性が福井市内の県道を軽自動車で走行していたところ、警察官に声をかけられ「着物はダメです」と注意を受けます。そして青切符を切られ、反則金として6000円を納付するように指示されました。

 男性僧侶は、普段から僧衣で運転をしており、これまで警察に止められたことはなかったそうです。

 この事例で適用されたのは履物に関連する規定で、福井県道路交通施行細則には、以下のように記載されています。

 福井県道路交通法施工細則 第十六条三項「下駄、スリッパ、その他運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物または衣服を着用して車両(足踏自転車を除く。)を運転しないこと。」

 条例の内容には、服装に対する具体的な記載はないものの、警察側が状況により危険と判断したため違反の対象となりました。ただし、2019年3月にこちらの条例は改定され、「または衣服」の部分が削除されています。

 当時、男性僧侶が着用していた僧衣はくるぶし丈まであり、両足は密着している状態でした。さらに、両袖の裾丈が30センチほどあったため、ハンドルやシフトレバーに引っかかる可能性があることが検挙の理由となったようです。

 着物でクルマを運転することに対し、着物協会はどのように考えているのでしょうか。日本着物推進協会の担当者は、以下のように話します。

「基本的に、着物を着用している時は運転を控えるべきだと思います。

 ハンドル操作などに支障が出るほか、咄嗟の場合に対応できない可能性も高いので、事故を誘発する確率が高まることは否めません。

 実際に、私の周囲で着物を着ている方々は、公共交通機関を利用したり、家族などに運転をしてもらうケースが多いようです。

 万が一の事故を考えても、着物を着用したままご自分で運転されることはおすすめできません。」

 日本着物協会でも、着物での運転は危険性が高いという認識を持っているようです。

 普段から着物を愛用する人の多くは、安全性を考えた上で自らの運転を控えていることが分かりました。このように、各地の条例に関係なく、運転に支障が出る服装は控えるべきだといえるでしょう。

 ただ、どうしても着物で運転せざる得ない状況もあるでしょう。その際は、前述のとおり袖が邪魔にならないように「たすき」を利用する、「もんぺ」を履いて裾は抑える、下駄ではなくスニーカーなどの安全な靴に履き替える、などの対策を取るように心がけてください。

 では、福井県以外の地域の場合、こうした服装の問題についてどういった見解を示しているのでしょうか。

 まず、大阪府の道路交通施行細則は、以下のように記載されています。

 大阪府道路交通法施行細則 第13条4項「げた又は運転を誤るおそれのあるスリッパ等を履いて、車両(軽車両を除く。)を運転しないこと」

 続いて、東京都の道路交通施工細則は、以下のように記載されています。

 東京都道路交通施工細則 第8条2項「木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等(軽車両を除く。)を運転しないこと」

 また、履物だけでなく服装に関する指示を明記している県も存在します。その代表的な地域が、栃木県で、道路交通施行細則は以下のように記載されています。

 栃木県道路交通法施工細則 第十三条一項「自動車又は原動機付自転車を運転するときは、木製サンダル、下駄等を用い、又は運転操作に支障を及ぼすおそれのある姿勢をし、若しくは服装をしないこと」

 着物での運転を禁止するといった道路交通法はないものの、各都道府県の条例により、事故の危険性が高い服装での運転は禁止です。

【画像】着物でクルマを運転してはダメ? 危険な服装をチェック

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