なぜSUVミニバンは13年全面刷新無しで人気続く? 三菱「デリカD:5」が売れ続けるワケ
発売から13年経過したデリカD:5 今後の展開は? 三菱に聞いた
デリカD:5が13年の間フルモデルチェンジをしなかった理由や、今後の展開について、三菱本社に詳しく聞きました。
――登場から13年間、なぜフルモデルチェンジをしないのですか。関係しているのは開発工数とコストの課題、それとも事業方針でしょうか。
投入以来、デリカD:5のコンセプトがお客様に受け入れられ、継続的にご好評頂いていたため、好評なものは変える必要がないとの判断により、フルモデルチェンジではなく、2019年にビッグマイナーチェンジをおこないました。
――そのうえで、マイナーチェンジの考え方とは何ですか。時期と内容について、これまでどのように検討してきた結果でしょうか。
ほかのミニバンには無い、唯一のオールラウンドミニバンコンセプトの継承・進化と、弱点の克服」という考え方で、これまでお客様に好評であったデリカD:5らしさ、ディーゼルエンジンの力強い走りや堅牢ボディ、頼れる4WD性能は継続し、ご要望をいただいていた先進安全性や上質感の向上をおこないました。
時期・内容については、お客さまへのヒアリングや調査などを実施し、検討してまいりました。
――今後さらに販売を伸ばすため、何が必要だと考えていますか。
(ビックマイナーチェンジ後の)旧型から新型では、走行性能、安全性能、質感などを向上させました。
まずは自銘柄のお客さまを中心に、ご試乗などを提案、進化を体感いただくことで、新型への乗換えを促進していきます。
デリカD:5のお客さまはこだわりを持っている人も多いので、そういった人からの口コミやSNSなどの効果により、他銘柄のお客さまにも関心を持っていただきたいと考えております。
また以前に発売した特別仕様車「ACTIVE GEAR」のような、魅力的な特別仕様車を投入することなども検討して参ります。
※ ※ ※
SUVとミニバンの良いところを掛け合わした唯一無二な存在。それが、デリカD:5の強みであることが、13年経っても支持される理由といえそうです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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